たらちねジョン

たらちねジョンは、1989年1月20日生まれの日本の女性漫画家です。兵庫県出身で、BL作品ではたらつみジョン名義でも活動しています。

高校時代、友人の漫画家志望がきっかけで漫画の世界に興味を持ち始めます。当初はグラフィックデザイナーを目指し美術大学の予備校に通っていましたが、映画への強い関心が漫画表現に活かせるのではないかと考え、進路を漫画家へと変更しました。美術大学の映像科では、共同制作の難しさから、一人で完結できる漫画制作の魅力を感じ、創作活動を本格化させます。この頃から同人誌制作にも携わり、漫画家としての道を歩み始めました。

大学卒業後、就職せずにアルバイトをしながら世界各地を旅行する中で、「25歳までに漫画家になれなければ就職しよう」と決意していました。そして25歳になった頃、出版社からの誘いを受け、2015年、『グッドナイト、アイラブユー』(COMIC it)で商業誌デビューを果たします。この作品は、彼女が旅行中に得た経験が反映されていると言われています。

その後も精力的に作品を発表し続け、2022年には『海が走るエンドロール』（ミステリーボニータ）が、宝島社の「このマンガがすごい！2022」オンナ編で1位を獲得、マンガ大賞2022にもノミネートされるなど、数々の漫画賞で高い評価を受けました。

その作風について、漫画家のトマトスープ氏は、『ミステリーボニータ』誌上での対談で、たらちねジョンの絵柄を「情熱が迸っており、読者に訴えかけ、心を動かす」と絶賛しています。これは、彼女が美術大学で培った映像制作の経験や、長年の創作活動を通して磨かれた表現力によるところが大きいと言えるでしょう。

現在では、『海が走るエンドロール』、『セックス・エデュケーション』（ComicWalker）といった作品を連載するなど、第一線で活躍を続けています。また、BL作家としてはふゅーじょんぷろだくしょんのアンソロジー雑誌「Baby」などにも作品を発表しています。

たらちねジョンの作品は、独特の絵柄と、感情を揺さぶるストーリー展開、そして彼女自身の豊かな経験が織りなす、魅力的な世界観が特徴です。彼女の今後の活躍にも目が離せません。

主な作品一覧：

グッドナイト、アイラブユー (COMIC it、2015年 - 2017年)
アザミの城の魔女 (ゼノン編集部、2019年 - 2020年)
海が走るエンドロール (ミステリーボニータ、2020年 - )
セックス・エデュケーション (ComicWalker、2022年 - )
* Make haste slowly. (ミステリーボニータ、2024年)

これらの作品を通して、たらちねジョンは自身の感性と経験を表現し続け、多くの読者に感動を与え続けています。今後の作品にも期待が高まります。

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