とんでもクライシス!

とんでもクライシス!

『とんでもクライシス!』（Incredible Crisis）は、1999年6月24日にPlayStationプラットフォーム向けにリリースされたゲームソフトです。このゲームは、アクションやパズルなど様々なジャンルのミニゲームで構成されたユニークなゲーム集であり、プレイヤーに多彩な体験を提供します。制作にあたっては東京スカパラダイスオーケストラの音楽が用いられ、声優には夏木マリや笑福亭鶴光などの著名人が参加しています。

ゲームの概要

ストーリーは、平凡な家族が祖母の誕生日を祝うために、数々の困難を乗り越えながら帰宅するという内容です。道中では、サラリーマンがUFOの騒動に巻き込まれる「インデペンデンス・ベイ」や、主婦が銀行強盗に遭遇する「狼たちの午後いち」、そして戦闘機を操縦する「トップがんもどき、ベアー・ウォーズ」など、驚くべき展開が待っています。

各ミニゲームに共通の「余裕度メーター」が存在し、メーターが低いほど良い成績とされます。ミスをすればこのメーターが溜まり、最終的に満タンになればゲームオーバーとなり、セーブポイントから再挑戦しなければなりません。ゲーム内では、プレーヤーのパフォーマンスに応じてコンティニュー回数が増加します。また、各パートごとにセーブが可能であるのも、プレイヤーにとって嬉しいポイントです。

映画の影響とパロディ

この作品は、数多くの映画からインスパイアを受けた内容であり、例えば『めまい』や『スピード』、『タイタニック』などの映画のパロディが含まれています。このように映画ファンの視点から作られたゲームであるため、特に映画の知識が楽しさを深める要素となっています。また、主人公が一般市民であるために、荒唐無稽な展開がユーモアとして受け入れられているという点も注目されます。

各章の内容

ゲームは、父・種男、母・悦子、長男・ツヨシ、長女・リリカのそれぞれの章に分かれており、各章にはいくつかのエピソードとミニゲームが用意されています。

• - 父・種男の章では、様々なミニゲームが展開され、例えば「タネオーダンスフィーバー」といった楽しい挑戦が待っています。
• - 母・悦子の章では「狼たちの午後いち」など、主婦の日常を背景にしたミニゲームが特徴です。
• - 長男・ツヨシの章では「ミクロパニック大決戦」といったエキサイティングな展開が楽しめます。
• - 長女・リリカの章では「エスケープ フロム スクール」など、スクールライフを描いたミニゲームがあります。

キャストと声優

このゲームには、豪華な声優陣が参加しており、父・種男役には吹越満、母・悦子役には奥平聡子、長女・リリカ役には矢野宴子が担当しています。不二峰子役は夏木マリが特別出演し、ゲーム全体に魅力を加えています。

エンディングには「To Be Continued」と表示されるものの、続編は制作されていないため、この一作が根強い人気を誇る作品となりました。『とんでもクライシス!』は、奇想天外なストーリーとユニークなミニゲームを楽しむことができる、まさに特異なゲーム体験を提供していると言えるでしょう。

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