どらQ

「どらQ」は、埼玉県本庄市で誕生した、ちょっと変わったどら焼きです。きっかけは2006年頃、埼玉県から本庄菓子商工組合と本庄商工会議所へ「地元の隠れた名産品を使った菓子を作れないか」という依頼でした。

開発の背景

依頼を受けた組合では、加盟店約20店がキュウリを使った様々な菓子の開発に挑戦しました。まんじゅうや焼き菓子など、試行錯誤を重ねましたが、キュウリ特有の青臭さを抑えることが難しく、多くの店が開発を断念しました。

しかし、その中で「あさ美製菓舗」「和菓子いいじま」「御菓子処こまつ屋」「秩父家菓子店」の4店は諦めず、開発を続けました。試食会での反応から、どら焼きに絞って開発を進め、約2年の試行錯誤の末、各店独自のキュウリ入りどら焼きを完成させたのです。

「どらQ」の特徴

「どらQ」とは、餡子の中に刻んだキュウリを混ぜ込んだどら焼きの総称です。商品名は「どらQ」で統一されており、キュウリを使った菓子であることから、パッケージには河童が描かれていることが多いようです。

本庄市とキュウリ

本庄市は、キュウリの栽培が盛んな地域です。作付面積は約99ヘクタールに上り、深谷市に次いで埼玉県内2位の生産量を誇ります。地元産の新鮮なキュウリを活かした「どらQ」は、まさに本庄市ならではの銘菓と言えるでしょう。

現在

2010年時点で「あさ美製菓舗」「和菓子いいじま」「御菓子処こまつ屋」「秩父家菓子店」の4店で、各150円（税込）で販売されていました。それぞれの店が独自の製法で作る「どらQ」は、見た目は同じでも、味わいは少しずつ異なります。ぜひ食べ比べて、お好みの「どらQ」を見つけてみてください。

まとめ

「どらQ」は、地元の特産品を活かした、ユニークな発想から生まれたご当地どら焼きです。本庄市を訪れた際には、ぜひお土産にいかがでしょうか。意外な組み合わせが生み出す、新しい味覚体験をお楽しみください。

参考資料：読売新聞 2010年2月22日月曜日 33面（埼玉版）

もう一度検索