なかさと清津スキー場

なかさと清津スキー場

新潟県十日町市市之越卯に位置する「なかさと清津スキー場」は、かつて上越国際スキー場との広大な連携構想を背景に開設されたスキー場です。美しい自然環境の中にゲレンデが広がり、地域に親しまれていましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響などを受け、来場者数が減少したことに加え、施設の状況などを総合的に判断し、2022-2023シーズン以降、無期限の営業休止となっています。かつては冬季シーズンの主に土曜日・日曜日・祝日および年末年始に限定して営業を行っていました。

沿革

なかさと清津スキー場の歴史は、1982年に調査が開始されたことから始まります。1984年4月には、スキー場予定地を含む一帯がリクリエーションの森に指定され、開発に向けた準備が進められました。1985年7月には、当時の地元自治体である中里村と株式会社上越観光開発が共同出資する第三セクター「株式会社清津観光開発」が設立され、開発主体が固まります。

そして、1988年12月、「上越国際清津スキー場」としてついに開業を迎えます。開業当初はリフト1基とコース2本、レストラン1棟を備えた規模でした。この開業は、総合保養地域整備法に基づき指定された「マイ・ライフ・リゾート新潟」の重点整備地域承認と時を同じくしており、一大リゾート地の一部としての期待が寄せられていました。計画当初には、隣接する上越国際スキー場とゲレンデを連結する壮大な構想も存在しました。

その後、1997年12月にはゲレンデの拡張が行われ、規模が拡大します。しかし、2000年には共同出資者であった上越観光開発が営業休止の意向を表明。これを受け、地元主体での運営継続が図られ、名称を「中里清津スキー場」と改めて営業が続けられることになりました。

しかしながら、近年のスキー・スノーボード人口の減少や、とりわけ2020年以降の新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、来場者数の減少に拍車がかかりました。施設の老朽化なども加わり、運営状況は厳しさを増します。2022年には、2022-2023シーズンからの営業休止が発表され、来シーズン以降の再開は今後の状況を見て判断する方針が示されました。そして、残念ながら2023年に入っても状況は好転せず、2023-2024シーズンも継続して営業休止となることが決定しています。

ゲレンデ構成

営業時にはいくつかの魅力的なコースが設けられていました。主要なコースとしては以下が挙げられます。

• - 清津ブナ平コース: クワッドリフトの下を通過するレイアウトを持つコースです。コース上部からの眺望は特に優れており、遠方には日本海を望むことも可能でした。コース全体としては緩やかな斜面が中心ですが、一部にやや傾斜のきつい部分も含まれており、変化に富んだ滑走が楽しめました。
• - ブナ平林間コース: コース名が示す通り、ブナ林の中を縫うように滑り降りる林間コースです。
• - 清津から松コース: コース幅が比較的広く設計されています。緩やかな斜面と中間程度の傾斜が混在する区間を過ぎると、その後は比較的平坦なコースが続きます。
• - 清津白樺コース: 白樺の木々が美しい景観を添えるコースでした。

かつては複数の索道設備が運行されていましたが、現在は全て営業休止に伴い運用されていません。

アクセス

自家用車を利用する場合、関越自動車道の越後川口インターチェンジからは約38キロメートル、塩沢石打インターチェンジからは約17キロメートルとなっています。公共交通機関でのアクセスに関する詳細な情報は限られています。

関連情報

なかさと清津スキー場のエリアは、「雪原カーニバルなかさと」といった地域のイベント会場としても利用されることがあります。また、計画段階から関係が深く、隣接する上越国際スキー場は、広大な規模を持つ日本有数のスキーリゾートとして知られています。

長年にわたり多くのスキーヤー・スノーボーダーに利用されたなかさと清津スキー場ですが、現在の営業休止という状況が続いています。今後の地域や施設の状況変化により、再び賑わいを取り戻す日が来るのか、関心が寄せられています。

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