なつしお型潜水艦

なつしお型潜水艦について

なつしお型潜水艦（なつしおがたせんすいかん）は、日本の海上自衛隊によって運用されていた通常動力型の潜水艦です。この潜水艦は、主に2隻が建造され、総建造費用は約35億9,400万円に達しています。計画番号はS116とされており、この型の潜水艦は、海上自衛隊において重要な役割を果たしました。

設計と特徴

なつしお型は、先代のはやしお型潜水艦の発展型として設計されています。耐圧殻に使用される素材は基本的に前型のNS30高張力鋼（降伏耐力30 kgf/mm2）を引き続き使用していますが、特定のフレーム部分にはより強いNS46（降伏耐力46 kgf/mm2）の鋼材が使われています。この改良により、耐久性や強度が向上しました。

主機関に関しても、前型と類似した設計が採用されています。しかし、最初の艦である「なつしお」には従来の鉛蓄電池から改良された編組型ファイバークラッド式の鉛蓄電池が導入され、船体の燃料搭載量も増大されました。これにより、潜水艦はより効率的な運用が可能となり、全体の長さも約2メートル延びています。

装備と性能

発令所区画は拡張されており、強化された大型のスキャニング・ソナーであるJQS-3探信儀が新たに装備されました。この探信儀は、発令所の下方に昇降式で取り付けられていますが、艦底部分にも袴状の引き込み筒が取り付けられているため、沈座の際の作業には多少の不便さが生じることになります。ただし、この設計は艦の安定性に問題はないとされています。

潜望鏡についても改善が試みられました。前型の潜望鏡が1本のみであることが指摘されたことを受け、本型では新たに電子潜望鏡の搭載が検討されましたが、実際にはこの改良は実現しませんでした。これにより、なつしお型は前型に対して一定の性能向上を図ることができました。

同型艦

なつしお型の同型艦には、もう一隻が存在します。これらの潜水艦は、日本の海洋安全保障政策において重要な役割を果たし、運用が続けられてきました。海上自衛隊は、これらの潜水艦を利用することで、海洋での防衛能力を高めるとともに、国際的な協力や演習にも参加してきました。

外部リンク

• - なつしおの潜望鏡 - 海上自衛隊横須賀教育隊

なつしお型潜水艦についてさらに詳しく知りたい方は、外部リンクを参照してください。

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