にっぽんど真ん中祭り

にっぽんど真ん中祭り（どまつり）

にっぽんど真ん中祭り、通称「どまつり」は、毎年8月末の金曜日から日曜日の3日間、愛知県名古屋市とその周辺地域で開催される、踊りを主体とした大規模な祭典です。1999年に始まり、今では国内外から多くの参加者と観客が集まる、名古屋を代表するイベントの一つとなっています。

概要

この祭りの特徴は、参加チームがそれぞれの地域や文化を表現した踊りを披露することです。使用する楽曲は自由ですが、必ず地元の民謡の一節を取り入れることがルールとされています。このルールが、各チームの個性を際立たせ、多様な文化が交錯する魅力的な空間を生み出しています。

どまつりの起源は、1997年に名古屋の学生チーム「鯱」が北海道のYOSAKOIソーラン祭りに参加したことに遡ります。そこで感銘を受けた学生たちが、「名古屋でも活気のある祭りを自分たちの手で作りたい」という思いから、1999年に第一回どまつりが開催されました。以来、毎年開催され、参加チーム数、観客数ともに増加を続けています。

ルール

どまつりには、参加チームが守るべきいくつかのルールがあります。

楽曲: ジャンルは自由ですが、必ず地元の民謡の一節を盛り込むこと。
人数: 1チーム40人以上（上限150人程度）。40人未満の場合は「U-40大会」への参加が可能。
地方車: 音響機材などを搭載した先導車を用意し、地域色やテーマを反映した装飾を施すこと。

これらのルールは、高知県のよさこい祭りや札幌市のYOSAKOIソーラン祭りを参考にしています。

審査と賞

どまつりでは、以下の賞が設けられ、各チームのパフォーマンスが審査されます。

総合賞: 最終審査である「ファイナルステージ」で「どまつり大賞」が決定。前年上位チームにはシード権が付与される。
部門賞: 「U-40大会」（40人未満のチーム対象）、「どまつりジュニア大会」（幼稚園児から中学生対象）が開催される。
特別賞: 踊りだけでなく、地域貢献度などを加味した賞。

その他の活動

どまつりは、祭り期間中だけでなく、様々な活動も展開しています。過去には、御園座での特別公演や、YOSAKOIソーラン祭りへのキャラバン隊派遣などが行われました。

総踊り

どまつりの大きな特徴の一つが「総踊り」です。これは、参加者全員が一体となって踊るもので、観客も自由に参加できます。2010年には、9,481人での総踊りがギネス世界記録に認定されました。

沿革

どまつりは、学生たちが中心となって設立されました。その後、財団法人化を経て、現在に至ります。2020年と2021年は、新型コロナウイルスの影響によりオンライン開催となりましたが、2021年には無観客での生中継も行われました。

歴代どまつり大賞

過去には以下のようなチームが「どまつり大賞」を受賞しています。

2000年: 鳴海商工会猩々（しょうじょう）
2001年: RAN
2002年: 北海道大学“縁”
2003年: 笑゛（じょう）
2004年: 笑゛
2005年: 日本福祉大学夢人党
2006年: 鳴海商工会猩々
2007年: 笑゛
2008年: 鳴海商工会猩々
2009年: D.D.M&暁
2010年: D.D.M&暁
2011年: 名古屋学生チーム『鯱』
2012年: 笑゛
2013年: 信州大学YOSAKOI祭りサークル和っしょい
2014年: 名古屋学生チーム『鯱』
2015年: 笑゛
2016年: 岐阜聖徳学園大学柳
2017年: 名古屋学生チーム『鯱』
2018年: kagura
2019年: 嘉們ーKAMONー
2020年: 嘉們ーKAMONー(テレどまつり大賞)
2021年: 夜宵(テレどまつり大賞)
2022年: 半布里
2023年: 常笑
2024年: 嘉們ーKAMONー

参加・観客数の推移

どまつりは、観客動員ゼロを目標としていますが、主催者による観客数の発表も行われています。

財団法人化

どまつりは、個人が主体となる組織委員会から、公益性の高い事業として、財団法人「にっぽんど真ん中祭り文化財団」に移行しました。この財団法人化は、祭りという形のないものを財産として認める、全国でも珍しい事例です。

中継

開催期間中は、在名民放テレビ局や動画配信サービスで祭りの模様が生中継・録画放送されています。

どまつりジュニア大会

幼稚園児から中学生を対象とした「どまつりジュニア大会」も開催されています。キッズ部門とジュニア部門に分かれ、金賞を受賞したチームは、翌日メイン会場で演舞を披露することができます。

ジュニア大会金賞チーム（一部）

2008年: 笑゛Jr.
2009年: 昭和保育園「たちばな」
2010年:[キッズ部門]日伯交流102 東浦町立石浜西小学校 30th Anniversary [ジュニア部門]北誠の風
2011年:[キッズ部門]昭和保育園「たちばな」[ジュニア部門]笑゛Jr.
2012年:[キッズ部門]昭和保育園「たちばな」[ジュニア部門]笑゛Jr.
2013年:[キッズ部門]半田Dream [ジュニア部門] 豊夢
2014年:[キッズ部門]昭和保育園「たちばな」[ジュニア部門]平岸天神ジュニア
2015年:[キッズ部門]昭和保育園「たちばな」[ジュニア部門]笑゛Jr.
2016年:[キッズ部門]DREAM DANCE SCHOOL [ジュニア部門]笑゛Jr.
2017年:[キッズ部門]北なごや発　夢☆列車 [ジュニア部門]半田Dream
2018年:[キッズ部門]半田Dream [ジュニア部門]稲沢市立大里中学校
2019年:[キッズ部門]昭和保育園「たちばな」[ジュニア部門]ピンクチャイルド
2021年:[テレどまつり審査]劇団果実籠、草野キッズビクス
2022年:[テレどまつり審査]もりやまっこよつ葉遊隊
2023年:[ジュニア部門]ダンスチーム凛 [キッズ部門]ピンクチャイルドJr.
2024年:Well来夢・平田

U-40部門

40人未満で構成されたチームが参加できる「U-40部門」も設けられています。

U-40部門大賞チーム（一部）

2011年: 藍～いんでぃご～
2012年: 歓・感　Ｇ.Ａ.Ｓ
2013年: 笑゛Jr.
2014年: 守破離
2015年:笑゛Jr.
2016年:青春応援団我無沙羅
2017年:JR九州櫻燕隊
2018年:飃～FREEDOM～
2019年:よさこいチーム　かざみどり
2022年:MAIYA
2023年:縁志
2024年:彩ノ京－ハナノミヤコー

総踊り曲

どまつりでは、様々な総踊り曲が使用されています。

名古屋でGO！（1998年）
わっしょい！（1999年）
Sutotoco（2000年）
名古屋でGO2！（2001年）
どまつり囃子-ODORANA-（2005年）
アイ☆チカラ（2005年）
名古屋でGO400！！！～尾張名古屋でええじゃないか～（2010年）
YEAH!HOPE!!（2014年）
晴れルヤ！（2019年）
どまつり節（2023年）
まつりびと〜カキツバタ〜(2024年)

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