にっぽん歴史街道

『にっぽん歴史街道』は、2010年4月にBS-TBSで放送が開始された紀行・教養番組です。この番組は、日本の古い街道に焦点を当て、その沿道に残る歴史的な建築物、由緒ある旧家、伝統を守り続ける職人たち、そして地域独特の食文化などを紹介しています。特定の街道全体を網羅するのではなく、街道の一部分にスポットライトを当て、その地域に根付く文化や歴史を深く掘り下げて紹介することが特徴です。

番組のナレーションは、歌舞伎役者の中村勘太郎（後の六代目中村勘九郎）が担当しており、その落ち着いた語り口が、番組の雰囲気を一層引き立てています。また、時にはナレーターである中村勘太郎自身が番組に登場し、街道を巡る旅人として、その魅力を伝えています。

2012年2月2日、ナレーターの中村勘太郎が六代目中村勘九郎を襲名したことに伴い、番組内での表記も中村勘九郎へと変更されました。しかし、番組は2012年9月27日をもって一旦終了しました。その後、同年10月からは、新たな紀行番組「美しい日本に出会う旅」としてリニューアルされ、水曜夜8時の時間帯で放送が開始されました。

番組を彩るテーマ曲も特徴的です。オープニングテーマには、沖仁の『Viajero 〜旅立ちの日〜』が、エンディングテーマには『My way 〜Mi camino〜』が使用されています。これらの楽曲は、2011年に発表された沖仁のアルバム『Concierto 〜魂祭〜』に収録されていますが、番組で使用されているバージョンは、アルバム収録版とは若干異なるアレンジが施されています。

この番組は、日本の街道の魅力を再発見する旅へと視聴者を誘い、歴史や文化への関心を深めるきっかけを提供していました。街道沿いの風景や人々の暮らしを通じて、日本の奥深さを感じることができる番組として、多くの視聴者に愛されました。

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