のりこえねっと

のりこえねっとについて

のりこえねっと（正式名称：ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク）は、2013年に設立された任意団体です。この団体は、在日外国人や留学生の権利保護、国際交流および行政への改善提案を活動内容としており、誤記されることの多い「のりこえネット」という表記は「ねっと」が平仮名であることが正式な名称とされています。

設立の背景

のりこえねっとは、2013年9月25日に都内で行われた記者会見で、その活動を正式に発表しました。この会見には、在日韓国青年会の会長である徐史晃氏が事務局長に、同会の副会長である朴裕植氏が副事務局長に就任し、共同代表である辛淑玉氏は在日コリアン3世としてメディアに取り上げられました。彼女は、団体の結成を在日同胞主導の活動と位置づけ、右翼の行動に対抗する「包囲網」作りを目指すことを明らかにしました。団体発足から数日で300人を超える賛同者が集まり、徐々にその勢力を強めていきました。

主な活動内容

ヘイトスピーチに対する抗議

のりこえねっとは、特にメディアにおけるヘイトスピーチを問題視し、具体的な行動を起こしてきました。例えば、2017年にはDHCテレビの「ニュース女子」という番組に関して抗議活動を行い、放送倫理・番組向上機構（BPO）へ人権侵害を訴えました。辛淑玉氏は、この番組が意図的にヘイトを助長していると強く非難し、抗議デモも展開しました。その結果、共同代表である辛氏はDHCテレビに対して訴訟を起こし、最終的には勝訴の判決を得ることができました。

デモ活動と多様性の推進

また、のりこえねっとは、2014年と2015年には「東京大行進」などのデモにも参加し、多様性のある民主主義社会の実現に向けての連帯行動を展開しました。これにより、ヘイトスピーチや差別に反対する市民運動を広げることを目指しています。

情報発信の場

さらに、2014年からは「のりこえねっとTube」としてYouTubeチャンネルも開設し、ヘイトスピーチ撲滅に向けた情報発信を行っています。ここでは、現場の状況や必要な知識、歴史的側面からの解説が提供され、視聴者に対して様々な角度からの情報を届けています。

評価と影響

この団体は、在日本大韓民国民団の機関紙「民団新聞」でも紹介され、ヘイトスピーチに関する入門書として『ヘイトスピーチってなに？ レイシズムってどんなこと』が評価されています。共同代表を含む多くの識者が賛同を示し、その活動が広がることによって、在日外国人や差別を受ける人々の権利を守るための影響力を高めています。

共同代表とサポート団体

のりこえねっとの活動には、さまざまな背景を持つ共同代表が名を連ねています。彼らは、権利擁護や社会的な公正を求める要素を持ち寄り、相互に支え合いながら活動を進めています。また、賛同団体も存在し、具体的には在日本大韓民国青年会などが取り組みを後押ししています。これらの連携を通じて、より強固な団体として社会に対して影響を及ぼしています。

結論

のりこえねっとは、ヘイトスピーチやレイシズムに反対するための重要な活動を展開する団体として、今後もその存在感を増していくことでしょう。彼らの取り組みは、在日外国人の権利を守るだけでなく、より広範な社会問題に対する意識を高める役割を果たしています。

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