はじめの一歩30周年記念フェザー級トーナメント

概要

「はじめの一歩30周年記念フェザー級トーナメント」は、人気ボクシング漫画『はじめの一歩』の連載開始30周年を記念して特別に企画されたプロボクシングの大会です。このトーナメントはDANGANによって主催されました。

開催経緯と目的

森川ジョージ氏が描く『はじめの一歩』は、1989年に連載が始まり、主人公である幕之内一歩がフェザー級のボクサーとして成長していく姿を描き、多くの読者に愛されてきました。その記念すべき連載30周年を迎えるにあたり、物語の舞台の中心であるフェザー級でのトーナメント開催が決定しました。これは、長年のファンへの感謝を示すとともに、ボクシング界に新たな注目を集める機会となりました。

大会形式と賞典

このトーナメントには、日本ボクシングコミッション（JBC）に認定されたA級ボクサーたちが参加しました。優勝者には賞金100万円が贈られるとともに、副賞として『はじめの一歩』の作中にキャラクターとして登場できるという、ファン垂涎の特別な権利が与えられました。

大会は段階を踏んで進行しました。まず1回戦が行われ、ここを勝ち抜いた選手たちが準決勝へ進出。さらに準決勝の勝者同士が決勝で優勝を争う形式です。試合の規定ラウンド数は、1回戦が6ラウンド、準決勝および決勝が8ラウンドに設定されました。

試合日程と会場

大会の全試合は、日本のボクシングにおける聖地として知られる東京都の後楽園ホールで開催されました。

1回戦: 2019年11月19日
準決勝: 2020年2月27日
決勝: 2020年8月22日

各ラウンドの詳細

1回戦

2019年11月19日に後楽園ホールで幕を開けた1回戦では、3試合が行われました。対戦カードと勝者は以下の通りです。

溜田剛士 vs イ・ジェウ
草野慎悟 vs マ・シャン
竹嶋宏心 vs 渡部大介

竹嶋宏心と渡部大介の試合は引き分けとなりましたが、大会規定により優勢点を得た渡部大介が次のラウンドへの進出を決めました。この結果、イ・ジェウ、草野慎悟、そして渡部大介が準決勝への切符を手にしました。

準決勝

準決勝は2020年2月27日に開催されました。1回戦を勝ち上がった3名に加え、新たにリチャード・プミクピックが加わり、以下の2試合が行われました。

イ・ジェウ vs 草野慎悟
渡部大介 vs リチャード・プミクピック

激しい戦いを経て、この準決勝を制したのは草野慎悟と渡部大介でした。両選手は決勝へと駒を進めることになります。

決勝

新型コロナウイルスの影響もあり、準決勝から間隔が空いたものの、2020年8月22日に後楽園ホールで決勝戦が開催されました。栄えある優勝の座をかけて対戦したのは、準決勝を勝ち抜いた草野慎悟と渡部大介です。

* 草野慎悟 vs 渡部大介

この一戦を制し、見事「はじめの一歩30周年記念フェザー級トーナメント」の優勝者となったのは、草野慎悟でした。

優勝者

本トーナメントの優勝者は草野慎悟選手です。草野選手は優勝賞金100万円を獲得するとともに、『はじめの一歩』の作中に登場するという、ボクサーとして、そして漫画のファンとしても最高の栄誉とも言える副賞を得ました。

大会の意義

「はじめの一歩30周年記念フェザー級トーナメント」は、日本を代表するボクシング漫画の記念事業として、ボクシングファンのみならず、漫画の読者層にもプロボクシングへの関心を広げる大きなきっかけとなりました。また、プロのA級ボクサーたちにとっては、優勝すれば賞金と同時に人気漫画への登場権という、通常のタイトル戦とは異なるユニークで魅力的な目標が設定されたことで、モチベーション高く臨める舞台となりました。これは、選手たちにとって貴重な経験となり、ボクシング界全体の活性化にも一定の貢献を果たしたと言えるでしょう。

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