はつかり (列車)

特急「はつかり」の歴史と運行概要

特急「はつかり」は、日本国有鉄道（国鉄）が1958年から2002年まで運行していた特急列車で、東京と北東北、および北海道を結ぶ大切な交通手段でした。この列車は上野駅と青森駅間を結び、常磐線や東北本線を経由して運行されていました。

【誕生と初期の運行】
1958年10月1日、特急「はつかり」は初めて上野駅から青森駅間で運転を開始しました。この便は、当時の最先端の車両であるC61形やC62形蒸気機関車と客車を使用していました。1981年までの間に、運行時間は大幅に短縮され、1960年には初めて気動車が使用されるようになりました。これにより、「はつかり」は日本初の気動車特急列車となり、一層の利便性を提供しました。

1968年には東北本線全線が電化されたことに伴い、583系電車が導入され、ダイヤも大幅に見直されました。この時のダイヤ改正により、運行時間が8時間30分へと短縮され、さらなる便宜が図られました。

【新幹線時代の変遷】
1982年には東京から盛岡までの東北新幹線が開業し、「はつかり」の運行区間が盛岡駅 - 青森駅に縮小されました。この新幹線の開業により、「はつかり」は新幹線と連携する重要な列車として機能していました。特に、青森から北海道行きの極めて重要な接続列車として、多くの旅行者に利用され続けました。

最盛期には「スーパーはつかり」が登場し、E751系電車が使用されました。これにより、さらに早い便が提供され、所要時間も短縮されましたが、青函トンネルまでの対応がなかったため、函館までの直通便は設定されていなかった点が残念でした。

【廃止とその後】
2002年12月、東北新幹線の八戸延伸後に07年元旦の「はつかり」が完全に廃止されることとなりましたが、列車名が持つ思い出は多くの人々の心に残ります。廃止後も「はつかり」はいくつかの特別列車やイベントで復活運行され、かつての栄光を偲ばせてくれました。

【運行停車駅の変遷】
「はつかり」の運行停止駅数は時代と共に数回にわたり変更されました。運行開始から2002年に至るまで、多くの追加停車駅が設定され、旅行者の利便性を高めました。高頻度の運行と手軽なアクセスにより、特急「はつかり」は多くの人々に支持され続けました。

2021年には特急「はつかり」の誕生50周年を記念して特別列車が運転され、往年のファンや鉄道愛好者たちに感動のひとときを提供しました。それをきっかけに、「はつかり」は地域の交通文化の象徴としてタクシーやバスに続く大切な役割を担っています。特急「はつかり」は、ただの列車名ではなく、多くの人の心に残る特別な存在です。

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