はんにゃのオールナイトニッポン

はんにゃのオールナイトニッポン：栄光と苦悩のラジオ史

『はんにゃのオールナイトニッポン』は、ニッポン放送をキーステーションに全国36局ネットで放送されていた深夜ラジオ番組です。人気お笑いコンビ、はんにゃがパーソナリティを務め、2010年4月から2011年3月まで全49回放送されました。

番組誕生の背景

番組開始前、はんにゃ、ロッチ、フルーツポンチ、平成立川ボーイズの4組が、それぞれ『オールナイトニッポンR』で3回、オールナイトニッポンの特別番組で1回の計4回にわたりパーソナリティを担当。リスナー投票の結果、はんにゃがレギュラー枠を獲得しました。当時、人気絶頂だったはんにゃへの期待は非常に高く、鳴り物入りでのスタートとなりました。

異例の番組展開

しかし、番組開始からわずか1ヶ月後の2010年5月25日放送分（第7回）から、「はんにゃのオールナイト10番勝負」と題して毎回ゲストを招くという異例の展開が始まります。さらに、2010年7月6日放送分（第12回）では、リニューアルと称して既存のコーナーを全て終了させるという大胆なテコ入れも行われました。

ゲストなしで放送された回はごくわずかで、特にリニューアル以降は平成立川ボーイズが準レギュラーのような扱いになるなど、当初の番組コンセプトとは大きくかけ離れた内容となっていきました。この結果、リスナー投票で勝ち取ったレギュラー番組にもかかわらず、わずか1年で打ち切りとなる事態に。毎回ゲストを呼ばないと2時間番組を成立させられない、はんにゃのトーク力やラジオ対応力に疑問符が投げかけられる結果となりました。

爆笑問題との幻の交流

番組開始当初、はんにゃは裏番組である『爆笑問題カーボーイ』を意識。金田哲は生放送中に赤坂サカスへ向かい、爆笑問題に挨拶をしようと試みるも、警備員に阻まれて失敗に終わります。この一件は、爆笑問題の太田光が自身の番組で取り上げ、はんにゃとの交流に前向きな姿勢を示しましたが、はんにゃ側は特にリアクションをすることはありませんでした。

番組コーナー

番組では、様々なコーナーが展開されました。

リスナー!どうでもいい意識調査: 生放送中にリスナーへアンケートを実施し、番組のテーマに関する意識を探る。
金田哲!マジメ人間!脱出計画〜!!!: 真面目すぎる金田のプライベートを充実させる企画をリスナーから募集。
ニセ上彰のなんでも30秒解説: 川島が池上彰の物真似で、お題に沿った解説を30秒で行う。
思い出タイムカプセル: はんにゃ結成前の、互いの子供時代を語り合う。
* バッ、チューボーイ: リスナーから、福田サブ作家の「バッチューボーイ」を超える“なんちゃって英語”を募集。

これらのコーナーに加え、ドコモダケがもらえる「めざめのドコモダケ!」や、有名人のヘタレな一面を想像する「ヘタレアンテナーーーーーー!」など、ユニークな企画が展開されました。また、番組初期には「コテーーーーーーーッ!!」や「ウチらの時代」といったコーナーも存在しましたが、リニューアル時に終了しています。

ゲストとスタッフ

番組には数多くのゲストが出演し、はんにゃのトークを盛り上げました。また、スタッフは角銅秀人ディレクターを中心に、『オリエンタルラジオのオールナイトニッポンR』のスタッフとほぼ同じメンバーで構成されていました。

まとめ

『はんにゃのオールナイトニッポン』は、人気絶頂のコンビがパーソナリティを務めたにもかかわらず、異例の番組展開や短期間での打ち切りなど、様々な話題を呼んだ番組でした。リスナー投票で勝ち取った栄光の裏で、はんにゃがラジオという舞台でどのような苦悩を味わったのか。その軌跡は、ラジオ史における一つの教訓として語り継がれるかもしれません。

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