ばかのハコ船

『ばかのハコ船』は、2003年に公開された山下敦弘監督による作品です。前作『どんてん生活』が受賞した際の奨励金を活用して制作されました。この映画は、アメリカの映画雑誌Varietyで「もしジム・ジャームッシュが若かったら、このような映画を撮っていただろう」と評されるなど、国内外で高い評価を受けています。

物語は、山本浩司演じる主人公サカポンが、怪しげな健康飲料「赤汁」の販売員として奮闘する姿を中心に展開します。恋人とともに赤汁を売るも、全く売れず、彼は故郷へ帰ることを決意します。故郷では、家族や親戚、旧友に販売協力を仰ぎますが、状況はなかなか好転しません。そんな中、かつて交際していた女性がベロニカという名前で風俗嬢として働いていることを知ります。サカポンは客として彼女に会いに行きますが、そこで彼女の妹の妊娠騒動に巻き込まれ、事態は予想外の方向へと進んでいきます。

映画には、山本浩司、笹野高史、木野花といった個性豊かな俳優陣が出演しています。監督・脚本は山下敦弘が務め、脚本には向井康介が名を連ねています。撮影は近藤龍人、音楽は赤犬が担当し、製作は真夜中の子供シアターとプラネット+1、配給はビターズ・エンドが担当しました。

『ばかのハコ船』は、一見するとコミカルなストーリーの中に、現代社会が抱える問題や人間関係の複雑さを織り交ぜた作品です。赤汁という奇妙なアイテムを巡る騒動を通して、登場人物それぞれの人生模様が浮き彫りになります。山下監督ならではの独特な視点と演出が光る、見応えのある作品です。

キャスト
山本浩司
笹野高史
木野花
山本剛史
小寺智子
細江祐子
田中暁子
今枝真紀
松江哲明
スタッフ
監督・脚本：山下敦弘
脚本：向井康介
撮影：近藤龍人
音楽：赤犬
製作：真夜中の子供シアター、プラネット+1
* 配給：ビターズ・エンド

公式ウェブサイト
goo 映画

もう一度検索