ひうら丸

ひうら丸・ふくうら丸に関する詳細

ひうら丸とふくうら丸は、日本の青函航路で1978年に投入された補助汽船であり、長年にわたって重要な役割を果たしてきました。これらの船は、日本国有鉄道の時代から北海道旅客鉄道に引き継がれ、現在に至るまで多くの人々と貨物の輸送を支えてきました。

船の名称と由来

この2隻はそれぞれ、日浦岬と福浦埼に因んで名付けられています。ひうら丸は函館港で、ふくうら丸は青森港で運用され、両者は青函航路の補助業務を担っていました。特に、ひうら丸は青函航路の最後の補助汽船として、重要な役割を果たしました。

建造の背景

ひうら丸は函館ドックで建造され、1978年5月29日に就航しました。一方、ふくうら丸は同じ年の6月22日に就航し、共に船舶の近代化に対応した設備を持っていました。このような造船は、青函航路の利用者にとっても大変に重要な進展でした。

技術的特性

両船は、出力2000馬力のダックペラ推進装置を搭載しており、えさん丸型補助汽船に比べて、はるかに強力な推力を発揮しました。ひうら丸型の船は特に「フルアゲン」に対応でき、推力23トンでの押し作業が可能でした。これにより、補助汽船はより効率的に入出港の支援を行うことができました。

補助業務の役割

ひうら丸とふくうら丸は、着岸作業以外にも多岐にわたる業務を行いました。例えば、函館港内の連絡船の乗組員交代時の移動や、岸壁周辺の浮遊物の除去など、航行の安全を確保するための重要な作業を担当しました。また、一般的には入港時に補助汽船が右舷船尾を押さえ、船舶の回頭や着岸を助けることが多かったです。結果として、これらの船は「青船」とも称されることもありました。

運用の終息

しかし、1988年3月13日、青函航路が廃止されると、ひうら丸とふくうら丸もその運用を終了しました。両船は売却され、ひうら丸はその後石狩湾新港や小樽港でタグボートとして2007年まで、ふくうら丸は苫小牧港で2000年頃まで運用されました。これにより、海上交通における重要な歴史的役割を靭やかに全うしたと言えるでしょう。

仕様情報

最後に、ひうら丸とふくうら丸の基本スペックも紹介しましょう。総トン数237.0トン、全長30.0メートル、全幅8.4メートル、そして最高速度は12.0ノットでした。このような性能により、両船は多岐にわたる業務でその能力を発揮してきたのです。

このように、ひうら丸とふくうら丸はただの船舶ではなく、青函航路の歴史に名を刻んだ重要な存在であったことがよくわかります。

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