ひぐらしのなく頃に奉

ひぐらしのなく頃に奉

『ひぐらしのなく頃に奉』は、同人サークル「07th Expansion」によって制作されたコンピュータゲームです。タイトルの「な」が赤文字で表記されているのが特徴で、2014年8月17日にコミックマーケット86で頒布されました。

概要

本作は、『ひぐらしのなく頃に』シリーズの集大成とも言える作品で、『解』や『礼』といった過去作に加え、新規シナリオが収録された永久保存版です。特に、今回初めてスクリプト化された「雛見沢停留所」と「ひぐらしアウトブレイク」、そして完全新規書き下ろしシナリオ「ひぐらしアウトブレイク～神姦し編～」が目玉となっています。

リマスター版として『ひぐらしのなく頃に奉＋』も存在します。

新規収録シナリオ

雛見沢停留所
『ひぐらしのなく頃に』の原点となる作品で、竜騎士07氏が過去に執筆した舞台脚本をスクリプト化したものです。2015年には舞台化もされています。
ひぐらしアウトブレイク
『ひぐらしデイブレイク』発表時に書き下ろされた外伝作品です。2013年にはアニメ化もされています。
ひぐらしアウトブレイク～神姦し編～
「ひぐらしアウトブレイク」の続編で、完全新規書き下ろしシナリオです。

開発の背景

竜騎士07氏が新規シナリオを書き下ろすに至ったのは、ファンへの感謝の気持ちからだと言います。タイトルの『奉』には、ファンと神様に作品を奉納するという意味が込められています。

2014年に『奉』を制作した理由について、竜騎士07氏は次のステージへシフトチェンジするためだと語っています。30代から40代へと差し掛かるタイミングで、30代としての最後の活動を締めくくる意味合いもあったようです。

ひぐらしのなく頃に奉＋

シリーズ20周年を記念して、2022年1月28日に発売されました。『ひぐらし』シリーズのメインシナリオ全話に加え、新規シナリオ「女剥し編」が収録されています。

『奉』との違い

ゲームエンジンが「NScripter」から「PonScripter」に変更され、画面上部のメニューバーが撤去、画面解像度が向上しました。
ワイドモニターに対応し、フルスクリーン時の画面横伸びが解消されています。
効果音や楽曲、立ち絵などが一部差し替えられています。差し替え後のBGM制作はxaki氏が担当しています。

新規収録シナリオ

女剥し編
テレビアニメ『ひぐらしのなく頃に業』映像ソフトの特典をスクリプト化したものです。

コンシューマー版

エンターグラムから家庭用ゲームとして、Nintendo Switch版が2018年7月26日に、PS4版が2019年1月24日に発売されました。2020年8月27日には価格改定版が発売。2023年6月22日には、追加コンテンツ『ひぐらしのなく頃にOrigin』が発売されました。

『ひぐらしのなく頃に粋』の19シナリオに加え、「雛見沢停留所」「ひぐらしアウトブレイク」「ひぐらしアウトブレイク～神姦し編～」「罰恋し編」の4シナリオが新規収録されています。「雛見沢停留所」のキャラクターデザインには、コミカライズ版の作画を担当したともぞ氏が起用され、舞台『雛見沢停留所〜ひぐらしのなく頃に原典〜』の出演俳優がキャストとして起用されています。

主題歌

「僕達はもう知ってる」
歌：松澤由美
作詞・作曲：志倉千代丸
編曲：ハマサキユウジ
「OriginalZ」
歌：本木咲黒
作詞：佐倉かなえ／本木咲黒
作曲：dai／M.Zakky／ラック眼力
編曲：xaki
『ひぐらしのなく頃にOrigin』のオープニングテーマ。

追加コンテンツ『ひぐらしのなく頃にOrigin』

「竜騎士07氏が描いた原点をCSゲーム機でプレイしたい」というファンの要望から生まれた追加コンテンツです。オリジンモードが追加され、新たに「女剥し編」がフルボイス収録されるほか、新規オープニングムービーが収録されています。

オリジンモードの機能・変更点

選択肢が削除され、原作同様の単話構成に変更。
原作通りの順番で物語が進行。
作中の表現を原作に近づけるため、約4000ワードのセリフが再収録。
* 竜騎士07氏の立ち絵とCS版の立ち絵が切り替え可能。

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