ひげよさらば

『ひげよさらば』

『ひげよさらば』は、1984年に始まり1985年に終了した、全213話のNHKによる人形劇です。本作の原作は上野瞭の同名小説で、物語のキャラクターや結末に若干の変更が加えられています。日本の人形劇史の中でも特に注目を浴びたこの番組は、32年間にわたるNHKの人形劇シリーズの一部であり、放送終了後は8年間の休止期間を経て新たな作品が始まりました。

この番組では、放送の特性を活かし、様々な視覚的要素や音楽が融合して魅力的なエンターテイメントを提供しました。特に、1984年5月からはNHK衛星テレビでも放送が開始され、1985年4月から1986年7月までは再放送も行われました。

ストーリー概要

本作は「テレビ文庫」というシリーズの一部で構成されており、ストーリーは複数の章に分けられています。その中でも、主人公のまよい猫ヨゴロウザは、愛情を持って育てられた猫から突然捨てられた経歴をもち、記憶を失っています。シリーズはヨゴロウザが直面する冒険を通じて、仲間との絆や自己の成長を描いています。

各章の概要

1. まよい猫ヨゴロウザ - 序章。
2. ヨゴロウザを助けろ - 仲間たちとの初めての協力。
3. 飼われていた家へ - 悲劇的なサグリの死を経て。
4. 野良犬がやってくる - 新たなキャラクターたちが加わる。
5. ヨゴロウザの冒険 - 冒険が続く中での成長。
6. タレミミとヨゴロウザ - さらなる陰謀の展開。
7. リーダーヨゴロウザ - ユメオイの助けを受けての成長。
8. ヨゴロウザの願い - オオグライの暗躍が影を落とす。
9. アナホリとヨゴロウザ - 信頼と裏切り。
10. 野良犬をやっつけろ - 最終章での悪との対決、タレミミの死を経ての和解。

キャストと制作陣

主要キャストには、ヨゴロウザ役の榊原郁恵をはじめ、声優陣には多くの著名な名前が並びました。動きのある人形操演は、山根宏章などが行い、全体の演技・作画の美しさを際立たせました。スタッフも、脚本の関功、音楽のチト河内など多彩です。

主題歌にはシブがき隊の楽曲が使用され、そのエネルギッシュなパフォーマンスは他にはない魅力を放っていました。特にオープニングテーマ「キャッツ&ドッグ」は、多くの視聴者に印象を残しました。

舞台版と書籍展開

近年では、2023年に舞台版が上演されるなど、その人気は現在まで続いています。また、関連書籍も多く出版されており、視聴者は物語をさらに深く楽しむことが可能です。

『ひげよさらば』は、ただの人形劇に留まらず、キャラクターの成長や友情を描いた感動的な物語として、多くの人々の心に残り続けている作品です。

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