ひなたおさむ

ひなたおさむ

日本の歌手、ミュージカル俳優、そして声優として多岐にわたる活躍を見せる人物。8月26日に東京都で生まれ、血液型はA型である。幼少期から音楽に親しみ、その後のキャリアを通じて子ども向け番組から本格的な舞台まで、幅広いジャンルで才能を発揮してきた。

経歴

ひなたおさむの音楽キャリアは、1979年に始まる。当時、竹宮惠子氏と増山法恵氏が企画・監修を手がけたアルバム『過ぎ行くときと友だち』にボーカリストとして参加し、4曲の楽曲で歌声を披露した。これは、その後の多様な音楽活動の礎となる経験であった。

1986年には、企画性の高いアイドルグループ「美少年倶楽部」の一員として、レコードデビューを果たし、アイドルという新たな分野でも活動を展開した。

大学在学中には、その並外れた歌唱力が演劇界からも注目を集める。特に劇団四季からは直接的なスカウトを受けるに至り、本格的な舞台俳優としての道を歩み始める。劇団四季では、『オペラ座の怪人』や『ジョン万次郎の夢』といった著名な演目に主要キャストとして参加し、ミュージカル俳優としての実力を磨いた。劇団四季を離れた後も、ミュージカルやオペラ、さらにはクラシック音楽の分野で活動を続け、その豊かな表現力と歌唱力で観客を魅了した。

2001年、新たな転機が訪れる。NHKが企画した『BSおかあさんといっしょ』の「うたのおにいさん」を決めるオーディションに挑戦し、見事に合格を勝ち取る。番組が始まった2002年4月から、放送が終了する2010年3月までの8年間、子どもたちに親しまれる歌を多数届け続けた。この期間、彼は子どもたちの歌の世界をリードする存在として、広く認知されるようになった。

『BSおかあさんといっしょ』の終了後も、ひなたおさむは『おかあさんといっしょ』との関わりを深めていく。2011年3月5日、自身のブログを通じて、同年3月28日からスタートする地上波の新しい人形劇『ポコポッテイト』に、キャラクターの一人であるメーコブの声優として参加することを発表した。これは、うたのおにいさん経験者が番組卒業後に人形劇のキャストを務めるという、地上波・BSを含めても前例のない画期的な出来事であった。声優としてだけでなく、キャラクターイベント『ポコポッテイトがやってきた!!』では、メーコブの声としてだけでなく、自身もステージに立つ顔出し出演を行い、子どもたちとの交流を続けた。

『ポコポッテイト』は2016年4月2日のファミリーコンサートをもって放送が終了し、彼のメーコブ役としての活動も一旦区切りを迎えた。しかし、『おかあさんといっしょ』関連番組への出演期間は、うたのおにいさん時代と合わせて通算13年にも及んだ。人形劇が『ガラピコぷ〜』へと引き継がれた後も、関連イベントには引き続き参加し、子どもたちの前に登場している。

主な出演

『BSおかあさんといっしょ』 - うたのおにいさん（2002年4月 - 2010年3月）
『ポコポッテイト』 - メーコブの声（2011年3月28日 - 2016年4月2日）
* 『おかあさんといっしょ』 コンサート（ファミリーコンサートなど）

同期

『BSおかあさんといっしょ』で共に番組を盛り上げた同期としては、かまだみき、恵畑ゆうがいる。彼らはそれぞれ、「うたのおねえさん」「あそびたいそうのおにいさん」として番組に出演し、ひなたおさむと共に多くの子どもたちに笑顔を届けた。

ひなたおさむは、アイドルとしてのレコードデビューから劇団四季での本格的な舞台、そして国民的な子ども向け番組のうたのおにいさんや人形劇声優まで、非常に多様なキャリアを歩んできた稀有な存在である。その豊かな経験と表現力は、今もなお多くの人々を魅了し続けている。

もう一度検索