ひめじ手柄山遊園

ひめじ手柄山遊園：思い出を彩った場所

ひめじ手柄山遊園は、かつて兵庫県姫路市の中心部に位置する手柄山中央公園内にあった遊園地です。1974年に開設された姫路市民プールを起源とし、その後遊園地としての機能を拡充しました。市民プールは播磨地方最大級の規模を誇り、夏には多くの家族連れや子どもたちで賑わいました。

歴史

1966年に姫路市が主催した「姫路大博覧会」の跡地を再整備し、1974年に市営の姫路市民プールが開設されました。1977年にはプールに隣接してジェットコースターや観覧車などの遊具が設置され、市営遊園地「ひめじ手柄山遊園」として新たなスタートを切りました。開園当初の入園料は大人200円でしたが、1981年からは300円に改定されました。

市民プールは、50メートルプールや造波プール、流れるプールなどを備え、播磨地方最大級の規模を誇りました。1983年の夏季には、プールだけで約26万5000人もの利用者が訪れるほどの人気ぶりでした。

しかし、1984年の姫路セントラルパーク開業や、1990年代以降のレジャーの多様化により、入園者数は減少傾向となりました。1996年には市民プールを除く園内の入園料を無料化し、遊具を家族向けに見直すなどの対策を講じましたが、2006年4月からは防犯対策として再び入園料が有料化されました。

2010年4月には、運営が姫路市まちづくり振興機構に移管されましたが、少子化やユニバーサル・スタジオ・ジャパンの開業、エキスポランドのジェットコースター事故後の遊具点検・維持費増大など、経営を取り巻く環境は厳しさを増しました。ジェットコースターや観覧車などの遊具が順次休止となり、2019年の遊園地入園者数は約1万4000人にまで落ち込みました。

施設の老朽化も進み、2014年に市は遊園地を含む手柄山中央公園の再整備計画を策定。2020年9月6日をもって、ひめじ手柄山遊園と姫路市民プールは惜しまれながら閉園しました。

施設

アトラクション

ジェットコースター（休止）
観覧車（休止）
スリラー館
ペダルボート
変形自転車
キッズサイクル
キッズワンダーランド
レール遊具
コイン遊具
バッテリーカー
メロディペット
コンビネーション遊具

かつては、日本では珍しいダブルループコースターも設置されていました。

市民プール

7月初旬から9月初旬の約2ヶ月間はプールとして営業し、その他の期間は水上乗り物遊具として利用されました。2020年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため営業されず、2019年夏季が最後の営業となりました。

流水プール：水深1m、全長250m
造波プール：水深0mから1.6m
ファミリープール：水深0.6m
幼児プール：水深0.3m
50mプール（公認競泳プール）、25mプール
泡プール
直線スライダー：全長25m（身長120cm以上150cm未満対象）
スパイラルスライダー：全長100m（身長120cm未満利用不可）

アクセス

JR姫路駅よりバス10分
山陽電鉄本線手柄駅より徒歩20分

周辺施設

太平洋戦全国戦災都市空爆死没者慰霊塔
姫路市平和資料館
姫路市立水族館
手柄山交流ステーション
姫路市立手柄山温室植物園
姫路市文化センター
姫路市立姫路球場
姫路市立陸上競技場
姫路市立中央体育館
兵庫県立武道館

ひめじ手柄山遊園は閉園しましたが、その跡地は新たな形で市民に親しまれる場所として再整備されることが期待されています。かつてこの場所で過ごした楽しい思い出は、多くの人々の心に深く刻まれていることでしょう。

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