へるす出版

株式会社へるす出版は、日本における医療・看護分野の専門出版社として活動しています。その歴史は1975年に、東京都中野区で第一歩を踏み出したことに始まります。創業当初は、医療現場を支える看護師を対象としたセミナーを企画・運営するほか、月刊誌の刊行を手掛けていました。

翌年の1976年には、独立した組織として株式会社へるす出版事業部が設立されました。この事業部は、主に学術団体の機関誌編集や、個人の研究者・医療従事者による自費出版の支援といった業務を担うことになります。

事業の拡大に伴い、社屋の移転も行われました。1981年には現在の社屋へ移転し、さらに2013年にはへるす出版事業部向けの第二社屋が完成しています。

現在の主な事業内容は、医学・看護学領域の学術専門書や、医療現場で働く専門家向けの書籍・雑誌の出版です。医療従事者が最新の知識や技術を習得し、日々の実践に役立てるための多様な出版物を世に送り出しています。

へるす出版事業部には、その業務内容から多くの医療系学術団体との繋がりが深く、複数の団体の事務局が併設されています。これには、日本救急医学会関東地方会、日本救急看護学会（1998年に日本救急医学会から独立）、日本臨床救急医学会、日本臨床高気圧酸素・潜水医学会、日本臨床工学技士教育施設協議会などが含まれます。

組織体制に関しては、2016年に重要な変化がありました。今後の事業展開を見据え、株式会社へるす出版と株式会社へるす出版事業部の合併が発表されたのです。これは、これまで両社に存在していた重複業務を集約し、組織全体の効率化と連携強化を図ることを目的としています。

定期刊行物としては、医療・看護分野の専門家向けに様々な雑誌を発行しています。以下はその一部です。

在宅新療0-100（2016年1月創刊）
小児看護
救急医学
消化器外科
中毒研究
コンセンサス癌治療

なお、「臨牀看護」は2013年12月号をもって休刊となっています。

このように、株式会社へるす出版は、設立以来、医療・看護分野の情報提供に特化した出版社として、専門性の高い書籍や雑誌の刊行、学術団体の活動支援などを通じて、日本の医療・看護の発展に貢献しています。

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