まほろば号

まほろば号について

概要

まほろば号は、福岡県太宰府市で運営されるコミュニティバスで、地域住民の移動手段を有効にしています。1998年の運行開始以来、太宰府市内の交通課題に対応し、公共交通の整備を目的とした新しい取り組みの一環として位置づけられています。九州で初めてのコミュニティバスであり、地域の交通網を強化する重要な役割を果たしています。運行は地方公営企業や福祉バスという枠組みを超え、自治体が直接バス運行に関与した初めての事例とされています。

新たな路線が開設される一方で、西鉄バスの廃止された路線を補完する形で路線網の拡大を進めています。運営は太宰府市が委託した西日本鉄道が担当し、地元タクシー会社も一部路線の運行を行っています。やむを得ず赤字が発生する場合も、市の予算からの補填によって継続的に運行されています。

沿革

1998年の運行開始以来、まほろば号は数回の改正を経て現在に至ります。初運賃は区間によって異なり、180円または200円でしたが、1999年には新路線の開設やフリー乗車券の販売を開始しました。2002年には運賃を均一100円に設定し、以降も利用者が増加しています。また、2007年の利用者数が300万人に達した際には、記念イベントとして終日無料運転を実施しました。

運行形態は時代ごとに変化しており、2008年には新たに運行ダイヤを見直し、バスナビシステムも導入されました。さらに、利用可能なICカードの対応範囲も拡大し、全国相互利用サービスが整備されるなど、利便性が増していきました。

運行ルート

まほろば号の路線は、太宰府市内を中心に複数が設定されており、主要な路線には次のようなものがあります：

• - 大佐野回りルート：西鉄都府楼前駅を発着点に、大佐野地区を循環します。
• - 水城回りルート：水城文化エリアを経由し、都府楼前駅を基点に運行。
• - 国分回りルート：北部地域の国分を中心にしたルート。

運行スケジュールは時間帯によって異なり、多くの便が1時間に1本程度運行されています。利用者は、生活圏内での移動を便利に行うことができ、特に高齢者や子どもたちにとっては重要な交通手段となっています。

運賃と支払い方法

現在、まほろば号の運賃は小学生以上全区間100円均一とされ、幼児は保護者同伴であれば無料です。また、ICカードでの利用が可能で、nimocaなどが幅広く使用されています。利用者が直面することのない利用が推奨されており、手続きが簡便です。加えて、特殊な利用対象者への特別な料金設定もあります。

地域サポートカー

地域の高齢化が進む中で、追加の地域サポートカーサービスも運行されています。このサポートカーは、交通が不便な地域と市中心部をつなぎ、乗客定員がある小型車両を用います。

まほろば号は、地域の活性化にも寄与しており、定期的なイベントや効率的な運行が重要視されています。また、利用者の声を反映したサービスの見直しや新路線の検討も行われ、今後も太宰府市の交通網を支える重要な存在であり続けることでしょう。

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