まぼろしパンティ

まぼろしパンティ

『まぼろしパンティ』は、原作を高円寺博、作画を永井豪が担当し、「月刊少年ジャンプ」で1981年1月号から1982年5月号まで連載された少年漫画です。同名のヒロインが登場するお色気コメディで、『けっこう仮面』の姉妹編とも言えます。

概要

本作は、お色気要素とパロディが満載の作品です。オッパイもろ出しの覆面ヒロインが、様々なパロディキャラクターと戦うという形式で展開されます。世界観は『けっこう仮面』と共通しており、繋がりが見られます。

『けっこう仮面』との大きな違いは、まぼろしパンティの正体が読者には明かされている点です。作中の人物は彼女の正体を知りませんが、読者は藤寿々美という少女が変身していることを知っています。また、彼女は全裸ではなく、常にパンティを着用しているのも特徴です。

「まぼろしパンティ」という名前は元々、『けっこう仮面』に登場した敵キャラクターの名前でした。桑田次郎の『まぼろし探偵』のパロディで、男性キャラでしたが、永井豪がこの名前を気に入り、本作のヒロイン名として採用しました。

ストーリー

物語の舞台は、N県山中にある全寮制の進学校、クライム学園です。この学園は東大進学率が全国No.1である一方、犯罪発生率も全国No.1という問題を抱えています。学園警察の責任者である父親を助けるため、主人公の藤寿々美は「まぼろしパンティ」と名乗り、学園の犯罪に立ち向かうことになります。

しかし、13話以降では、まぼろしパンティの活躍によって犯罪発生率が低下し、学園警察は閉鎖されてしまいます。代わりに、学力向上を重視する新学園長（サタンの足の爪）が派遣され、生徒の人権を無視したスパルタ教育を始めます。これに憤りを感じた寿々美は、再びまぼろしパンティとなり、学園の仲間たちのために戦うことを決意します。

登場人物

まぼろしパンティ / 藤寿々美

本作の主人公。クライム学園に通う女子生徒で、前髪ぱっつんの黒髪ストレートヘアが特徴的な美少女です。学園警察の責任者である父親を助けるため、まぼろしパンティとして学園の犯罪に立ち向かいます。正義感が強く、大胆な行動もできますが、内面は羞恥心の強い普通の女の子です。変身後のコスチュームは、パンティを被ったマスク、マフラー、グローブ、ブーツというスタイルです。武術の心得はありませんでしたが、後に特訓を重ね、必殺技を編み出します。
ランジェリーマスク

寿々美の第二の変装。キャミソールとパンティ、ブーツを着用した姿で、性格も変わります。必殺技はジャンピング太ももアタックです。
藤警部

寿々美の父親で、クライム学園の学園警察の責任者です。まぼろしパンティの正体に気づき、娘を救うために自らまぼろしパンティに変身することもあります。
サタンの足の爪

クライム学園の新学園長。学力向上を重視するスパルタ教育を推し進めます。元ネタは月光仮面の敵キャラです。
柳生つとむ

寿々美の同級生で、正義感の強い少年です。
けっこう仮面

寿々美が裸で戦うことを決意するきっかけとなったヒロイン。文部省の調査官としてクライム学園に現れます。

クライム学園

N県山中にある全寮制の進学校。東大進学率No.1を誇りますが、犯罪発生率も全国No.1という問題を抱えています。そのため、学園内に学園警察が設置されています。

その他

本作には、様々なゲストキャラクターが登場し、中には実在の人物を元ネタにしたキャラクターもいます。また、オリジナルビデオ作品やCDも制作されています。

『まぼろしパンティ』は、お色気要素とパロディ、そしてヒロインの活躍が楽しめる、永井豪らしい作品と言えるでしょう。

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