まりてん

マリテン：波乱万丈の人生と、愛人という役割

1990年愛知県生まれのタレント、YouTuber、まりてん。彼女のキャッチコピーは「みんなの愛人」、あるいは「愛人のプロ」だ。一見、挑発的な言葉選びだが、その言葉の裏には、彼女の人生経験と、独自の価値観が投影されている。

幼少期は、妹の死をきっかけに両親が熱心になった新興宗教の中で育った。クリスマスや誕生日を祝ってもらえなかったという彼女の言葉からは、厳格で閉鎖的な環境が想像できる。いわゆる「宗教2世」としての経験は、彼女の人生に大きな影響を与えた。

美術大学のデザイン学部を卒業後、広告制作会社に就職するも、3年半で退社。学生時代のデリバリーヘルスでの勤務経験が忘れられず、25歳で東京池袋に風俗店を設立する。店のコンセプトは「副業女子」。ユーザーと同じような人生経験を持つ女性が共感し、寄り添える環境を目指した。従業員は全員元風俗嬢で、ワンコインデート企画や定期オフ会など、業界では異例と言える取り組みで注目を集め、メディアにも多数取り上げられた。

順調に事業を拡大させていたが、2019年には突如失踪。精神的に限界を迎えて入院していたことが明らかとなる。その後、大手事業会社に就職し、Webプランナーとして働くが、半年後には退社。そして、高級デリヘルで風俗嬢として復帰した。

2020年2月には、YouTubeチャンネル『ホンクレch～本指になってくれますか？～』を開設。現役風俗嬢として、仕事の裏側や人生観を発信し始めた。チャンネルでは、自身の経験に基づいたリアルな話を語り、多くの視聴者から共感を得ている。現在では、るるたんもメンバーに加わり、2人で活動を行っている。

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など、さまざまなメディアにも出演し、その存在感を示してきた。ABEMAの『ひとりと佳代子と気になるお嬢』やNHK総合の『ノーナレ』など、幅広い番組に出演し、自身の経験や考え方を発信している。

まりてんの活動は、風俗業界に対する従来の偏見や誤解を覆す試みとも捉えることができる。彼女自身の経験を包み隠さず、オープンに語る姿勢は、多くの人々の共感と支持を得ている。 自身のYouTubeチャンネルを通じて発信するメッセージは、風俗業界という特殊な環境で働く女性たちの生き方や、社会における女性のあり方について、多角的な視点を与えてくれる。

まりてんのこれまでの歩みは、決して順風満帆ではなかった。宗教2世として過ごした幼少期、風俗業界での経験、そして精神的な苦悩。しかし、これらの経験は彼女を強くし、今の彼女を形作っている。そして、彼女は自身の経験を活かし、新たな表現方法を通じて、社会にメッセージを発信し続けている。彼女の活動は、多くの人々に勇気と希望を与え、社会全体の意識改革の一助となる可能性を秘めていると言えるだろう。

彼女の活動は、風俗業界という特殊な環境で働く女性たちの生き方や、社会における女性のあり方について、多角的な視点を与えてくれる。今後も彼女の活動から目が離せない。

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