まるごと知りたい!AtoZ

まるごと知りたい!A to Z

NHK BSプレミアムにて、2013年1月1日から2014年7月26日にかけて不定期で放送された情報・教養番組です。特定のテーマに徹底的に迫るスタイルで、視聴者に幅広い知識を提供しました。この番組は字幕放送に対応しており、より多くの人々が内容を楽しめるよう配慮されていました。

番組の構成と特徴

本番組の最大の特徴は、毎回一つのテーマを選び、それをアルファベットのAからZまで、26の異なる切り口や項目に分解して紹介する「A to Z」形式を採用していた点です。この構成により、一つのテーマに関係する多岐にわたる要素や視点が網羅的に掘り下げられました。例えば、「イヌ」であれば「Aはアクティブ」「Bはブラッシング」のように、様々な側面からテーマに光を当てることで、視聴者は多角的に理解を深めることができました。

番組の進行は、司会を務めた関口宏氏を中心に展開しました。初回の放送では、テーマに関する26の項目をAからZの順に映像資料を視聴していくという、アルファベット順を踏襲した進行でした。しかし、第2回以降からは形式が変更され、26項目それぞれを記したカードが出演者の前に並べられ、出演者が任意にカードを選択し、その項目について映像を見たり解説を聞いたりするという、よりインタラクティブなスタイルが採用されました。これにより、スタジオの雰囲気に応じて進行が変化し、生放送の回などでは時間内に全ての項目を紹介しきれない場合もありました。放送時間内に取り上げられなかった項目に関しては、番組の最後に短く再編集された映像でまとめて紹介されるという工夫が凝らされていましたが、放送形態によってはそれが省略されるケースもありました。

「大百科シリーズ」との関連性

『まるごと知りたい!A to Z』は、かつてNHK BShiで放送されていた人気シリーズ『大百科シリーズ』の後継番組にあたると位置づけられます。『大百科シリーズ』もまた、「イヌ大百科」や「ネコ大百科」、「サクラ大百科」といった具体的なテーマを取り上げ、同様にAからZの形式で多角的に深掘りするという構成をとっていました。この系譜を受け継ぐ形で、『まるごと知りたい!A to Z』はBSプレミアムのプラットフォームで新たなテーマに挑戦しました。過去の『大百科シリーズ』には、動植物から文化、場所、自然現象に至るまで、様々なテーマが取り上げられており、その網羅的かつユニークなアプローチが本番組にも引き継がれています。

例えば、過去の『大百科シリーズ』には以下のようなテーマがありました。

いぬ大百科・決定版
決定版・ねこ大百科
決定版 金魚大百科
決定版 カクテル大百科
決定版 バラ大百科
ギター大百科 これぞギターのA to Z
決定版!キク大百科〜世界を彩る日本人の技と心〜
ハイビジョン『さくら大百科 A to Z』
ハイビジョン特集『築地市場大百科 A to Z』
ハイビジョン特集『羽田空港大百科 A to Z』
見えない雷を追え〜驚異の自然現象 A to Z〜
東京スカイツリー　A to Z

これらの番組リストからもわかるように、『大百科シリーズ』および『まるごと知りたい!A to Z』は、特定の対象について可能な限り多くの情報を整理し、視聴者に分かりやすく伝えることを目指した、教養とエンターテインメントを融合させた番組シリーズでした。BSプレミアムの公式ウェブサイトにおける過去のおすすめ番組リストでは、「まるごとA to Z」として紹介されていることもあり、シリーズとしての連続性が意識されていたことが伺えます。

『まるごと知りたい!A to Z』は、不定期放送という形を取りながらも、毎回異なるテーマの魅力を「A to Z」という独特な切り口で引き出し、視聴者の知的好奇心を刺激した番組と言えるでしょう。

もう一度検索