みどりの農業協同組合

みどりの農業協同組合

みどりの農業協同組合（みどりののうぎょうきょうどうくみあい）は、かつて宮城県遠田郡美里町に本店を構え、同町並びに涌谷町、大崎市を主要な事業エリアとして活動していた農業協同組合です。通称「JAみどりの」として広く認知されていました。

設立の経緯

本組合は、平成の市町村合併の進展と共に、地域農業の振興と組織基盤の強化を目指して誕生しました。1996年3月には、当時の鹿島台町、松山町、涌谷町、南郷町、田尻町、小牛田町の6町に所在していた10の農業協同組合が一つにまとまる広域合併を実施し、みどりの農業協同組合として新たなスタートを切りました。この統合により、経営の効率化と組合員サービスの一層の充実が図られました。

事業と活動地域

JAみどりのの事業範囲は、本店のある美里町を中心に、涌谷町、そして大崎市の一部に及びました。これらの地域において、組合員である農業者の経営を支える多様な事業を展開しました。具体的には、米や園芸作物の栽培指導、肥料・農薬の供給、農産物の集荷・販売といった営農に関する支援に加え、信用事業（JAバンク）、共済事業（JA共済）、購買事業、利用事業など、地域住民の生活全般に関わる幅広いサービスを提供していました。特に、各事業エリアには営農センターを配置し、地域の実情に応じたきめ細やかな対応を心がけていました。

主な拠点

組合の運営を支える主要な事業拠点は以下の通りでした。

本店・みどりの支店: 宮城県遠田郡美里町
涌谷支店: 宮城県遠田郡涌谷町
田尻支店: 宮城県大崎市
松山支店: 宮城県大崎市
鹿島台支店: 宮城県大崎市
南郷支店: 宮城県遠田郡美里町
小牛田支店: 宮城県遠田郡美里町

これらの支店ネットワークを通じて、地域に密着したサービス提供が行われていました。

関連会社

事業の多角化と専門性の向上を図るため、JAみどりのには以下の関連会社がありました。

株式会社みどりのサービス
* 株式会社みどりのみらい

これらの子会社は、本組合の事業を補完し、多様化する組合員・地域住民のニーズに応える役割を担っていました。

新たな組織への統合

宮城県内の農業協同組合を取り巻く環境変化に対応し、さらなる組織再編を進める中で、みどりの農業協同組合は他のJAとの広域合併を選択しました。2017年7月31日には、みどりの農協を含む県北地域の複数の農協（栗っこ、南三陸、古川、いわでやま、あさひな、加美よつば、いしのまき各農協）が、2019年春の合併を目指した合併推進協議会を設立し、合併に向けた具体的な検討を開始しました。

そして、2019年7月1日、みどりの農業協同組合は、南三陸農業協同組合、栗っこ農業協同組合、あさひな農業協同組合、いわでやま農業協同組合と広域合併し、「新みやぎ農業協同組合」が発足しました。この合併により、みどりの農業協同組合としての法人は消滅しましたが、その事業と機能は新みやぎ農業協同組合の一部として継承され、引き続き地域農業の発展と組合員・地域社会への貢献を続けています。この大規模な合併は、将来にわたる組織基盤の安定化と、より広範なサービス提供体制の構築に繋がるものとなりました。

JAみどりのが長年にわたり築き上げてきた地域との繋がりや営農支援のノウハウは、形を変えて新みやぎ農業協同組合の中に生き続けています。

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