めめめのくらげ

映画『めめめのくらげ』

『めめめのくらげ』は、2013年に公開された日本のファンタジー映画で、現代アーティストである村上隆が初めて監督を務めた作品です。上映時間は約100分で、CGと実写を巧みに組み合わせながら、子供たちと見えない不思議な生物「ふれんど」との心温まる交流を描いています。

あらすじ

物語の主人公は、小学生の草壁正志です。彼は新たに引っ越してきた家で、見知らぬ段ボール箱を発見します。その中には、くらげのような不思議な生物「くらげ坊」が入っていました。どこか愛くるしい外見を持つこの生物との交流を通じて、正志の心は少しずつ癒されていきます。彼は「くらげ坊」と名付け、学校にも連れて行くことで、さまざまな出来事が展開されていきます。

正志は震災で父を失い、悲しみを抱えながら母と二人三脚で新生活を始めました。私立の学校に転入するも、初日から同級生の竜也に目をつけられるなど、いじめを受けることになります。しかし、「くらげ坊」という特異な存在と出会うことで、正志は友情の大切さ、そして真の絆の意味を学んでいきます。

キャスト

草壁 正志（演：末岡拓人）

主人公の正志は、ある悲劇を抱えながらも心優しい小学生。新しい環境での生活に適応しながら、彼の心の傷を癒してくれるのが「くらげ坊」です。

天宮 咲（演：浅見姫香）

正志のクラスメイトで、彼に対して特別な思いを持つ少女。彼女は争いを嫌い、クラスメイトたちがふれんどを使って喧嘩するのを止めようとする優しい心の持ち主です。

四人衆

政府の研究機関に所属する天才集団で、正志の叔父・直人ともつながりがあります。しかし彼らは、子供たちから負のエネルギーを吸収することで強力な生物「オーバル」を生み出そうとしています。冷酷さが目立つ彼らは、正志たちにとって危険な存在です。

その他のキャラクター

正志の母・靖子（演：鶴田真由）は震災で夫を失いながらも、息子を支え続ける強い女性です。彼女の母、静子（演：黒沢あすか）や、不仲な父親のことも物語に影を落とします。

スタッフ

本作は、村上隆が原案、監督、エグゼクティブプロデューサーを務めており、音楽はkz（livetune）が担当しました。劇中の主題歌「Last Night, Good Night (Re:Dialed)」は、初音ミクとのコラボによる作品です。特撮はデジタル・フロンティアなどのチームが手掛けています。

家庭での視聴

『めめめのくらげ』は、2014年1月24日にBlu-rayとDVDとして発売され、特典映像として村上監督が登場する「ふれんど図鑑」も収録されています。家族で楽しむのにぴったりの作品で、笑いや感動を与えてくれるストーリーとなっています。

この映画は、子供にしか見えない生物との交流を通じて、愛、友情、そして心の癒しをテーマにしています。観る者に「真の友情」とは何かを問いかける作品です。

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