もしも (テレビ番組)

もしも～仮想生活実験ドキュメント～：社会現象を巻き起こした異色のバラエティ番組

『もしも』は、フジテレビ系列で放送されたバラエティ番組です。番組タイトルロゴには『仮想生活実験ドキュメント もしも』と表記されており、その名の通り、現実世界では考えられない様々なシチュエーションをタレントが体験する様子が描かれていました。

2007年12月25日、深夜枠で単発番組としてスタート。初回から高い視聴率を獲得し、特に2回目には6.5%と深夜番組としては驚異的な数字を記録しました。その反響は大きく、学校や企業から教育教材としての活用に関する問い合わせが殺到するほど社会的な注目を集めました。

この成功を受け、2008年10月17日からはレギュラー番組として放送開始。毎週金曜日深夜1時5分から35分という時間帯にもかかわらず、多くの視聴者を獲得しました。レギュラー放送では、数々の個性的な企画が展開されました。例えば、加藤沙耶香さんが過去数十年前の家電製品を使って生活する企画や、クールポコさんが自分勝手な行動を禁止された生活を送る企画など、視聴者の想像力をかき立てる内容が満載でした。

レギュラー出演者には、中野美奈子アナウンサーのほか、レギュラー放送開始後に椿原慶子アナウンサーが加わりました。司会2名に加え、様々なタレントが実験者として番組を盛り上げました。

レギュラー放送は2009年3月27日に1時間スペシャルで幕を閉じましたが、その人気は留まることを知らず、その後も度々特番が放送されました。2009年5月には単発特番、同年10月には初の全国ネット放送を果たし、以後は全ての放送が全国ネットとなりました。

特番では、レギュラー放送とは異なる企画も多数実施されました。例えば、タレントが無人島で生活する企画や、互いの体をヒモで繋いで生活する企画など、視聴者を驚かせるような、そして考えさせられるような内容が盛りだくさんでした。

レギュラー放送と特番では、いくつかの違いがありました。特筆すべき点は、レギュラー放送では毎週ゲストが出演し、スタジオ収録パートがあったのに対し、レギュラー放送開始前の特番と、レギュラー放送終了後の特番の一部では、スタジオ収録パートがありませんでした。また、レギュラー放送では、複数回にわたる企画もありました。

番組スタッフには、フジテレビのベテランスタッフや、数々のバラエティ番組を手掛けた制作会社FCCが参加しており、高クオリティな番組制作に貢献しました。

『もしも』は、単なるバラエティ番組にとどまらず、社会現象を巻き起こした異色の番組でした。視聴者参加型の企画や、視聴者の共感を呼ぶ企画が多数あり、多くの反響を呼びました。視聴者にとって、普段の生活では考えられない状況を疑似体験できる、まさに『もしも』の世界を提供した番組といえるでしょう。深夜番組枠での放送ながらも、高い視聴率と社会的な反響、そして全国ネットへの昇格という偉業を達成した『もしも』。その成功は、番組スタッフの創意工夫と、出演者の熱演、そして何より視聴者の熱心な支持があったからこそ成し遂げられたものです。

もう一度検索