もしもキミが。

『もしもキミが。』は、凛による日本のケータイ小説で、2006年にゴマブックスから書籍化されました。その後、続編となる『今でもキミを。』も同社から出版されています。

物語は、中学3年生の秋山優基と冬本麻樹という幼なじみの二人が、微妙な距離感を保ちながらも、互いを意識し合っているところから始まります。受験を間近に控えたある日、学校では、同級生の女子生徒・田中が妊娠し、中絶費用を巡る騒動が持ち上がります。優基は、この出来事には無関係だと思っていましたが、クラスメイトから「麻樹が田中にカンパをしている」と聞かされ、衝撃を受けます。

翌朝、教室に駆けつけた優基が目にしたのは、傷だらけの麻樹の姿でした。問い詰める優基に対し、麻樹は「自分は子供を産めない体だから、彼女には赤ちゃんを産んでほしかった」と告白します。さらに、小学生時代の輸血が原因でエイズに感染しているという衝撃的な事実を明かします。

様々な困難に見舞われながらも、優基は麻樹への想いを募らせ、二人は恋人として歩み始めます。同じ高校に進学しますが、麻樹は進学クラスに、優基は普通のクラスに進み、二人の間には距離が生まれてしまいます。その間にも、麻樹のエイズは着実に進行していくのでした。

この作品は、2009年より「リーディングドラマ『もしもキミが。』」として朗読劇化され、複数のバージョンで上演されました。演出は堤幸彦が担当し、脚本は葛木英が手掛けました。音楽は松室麻衣が担当し、バイオリン演奏は、高橋洋子（2010年）、唐沢洋子（2011年春）、武内いづみ（2011年冬）が務めました。

企画・制作はネルケプランニングが担当し、制作協力として、オフィスクレッシェンド、LDH、PRAGMAX & Entertainment、プロダクション尾木などが携わりました。また、企画協力として、オフィスクレッシェンド、ホリプロなども名を連ねています。

主催は、ネルケプランニングが全公演を担当し、ホリプロ（2010年）、LDH（2011年春）も加わっています。

2011年春・秋版では、EXILEの「手紙」（rhythm zone / アルバム『願いの塔』収録）が主題歌として使用されました。

以下に、関連サイトへのリンクを記載します。

もしもキミが。ケータイ小説
リーディングドラマ「もしもキミが。」（2009年版）公式サイト
リーディングドラマ「もしもキミが。」（2010年版）公式サイト
リーディングドラマ「もしもキミが。」（2011年春版）公式サイト
リーディングドラマ「もしもキミが。」（2011年秋版）公式サイト
リーディングドラマ「もしもキミが。」（2011年秋版） - PARCO劇場による紹介ページ
* リーディングドラマ「もしもキミが。」（2011年冬版）公式サイト

この作品は、単なる恋愛物語にとどまらず、エイズという重いテーマにも触れながら、登場人物たちの葛藤や成長を描いており、読者や観客に深い感動を与えています。

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