もしも体感バラエティ if

『もしも体感バラエティ if』は、2002年 10月5日から2004年 3月27日にかけて、関西テレビの制作によりフジテレビ系列全国ネットで毎週土曜日の23:00から23:30まで放送された深夜バラエティ番組です。繊維・化学メーカーであるテイジンの単独提供番組として制作されました。

番組コンセプト

この番組の最大の特徴は、「もしも自分が特定の状況に置かれたらどうなるか」という仮説を立て、それを映像化し、スタジオの出演者やゲストに体感させるというユニークな企画にありました。番組は、様々な「もしも」のシチュエーションを設定したVTRを制作。スタジオのレギュラー出演者とゲストは、そのVTRを視聴しながら、あたかも自分自身がその状況にいるかのような感覚で追体験し、それぞれの立場からの感想や反応を語り合いました。これにより、視聴者もまた、非日常的な出来事を追体験できるという構成になっていました。

出演者

番組のレギュラー陣は、俳優の伊東四朗、スポーツキャスターとしても活躍する長嶋一茂、タレントの坂下千里子、同じくタレントの浜口順子の4名でした。彼らが毎回登場するゲストと共に、「もしも」の状況に対する様々なリアクションを見せ、番組を盛り上げました。

多彩な「もしも」のテーマ

番組で取り上げられた「もしも」のテーマは非常に多岐にわたり、日常的なことから非現実的なことまで、様々な角度から視聴者の好奇心を刺激しました。例を挙げると、以下のようなバラエティ豊かなテーマが取り扱われました。

恋愛や人間関係：「もしも恋人がアイドルだったら…」「もしも痴漢に間違えられたら…」「もしもお笑い芸人の妻になったら…」
お金や成功：「もしも宝くじの高額当選者になったら…」「もしも特許で大もうけしたら…」「もしも印税で億万長者になれたら…」「もしもラスベガスで大当たりしたら…」
外見や身体：「もしもあなたが整形しようと思ったら…」「もしも突然Fカップになったら…」「もしもウワサの断食ダイエットに成功したら…」
特殊な状況や能力：「もしもあなたに霊感があったら…」「もしも指名手配されてしまったら…」「もしも死後の世界を覗いたら…」「もしも超能力があったら…」「もしも宇宙人に出会ったら…」「もしも1981年にタイムスリップしたら…」
* 仕事やキャリア：「もしもOLがNo.1ホステスを目指したら…」「もしもラーメン激戦区に店を出したら…」「もしも人気女性漫画家になったら…」「もしも人気占い師だったら…」「もしも芸能界にスカウトされたら…」

これらのテーマを通して、視聴者は自身の日常生活と重ね合わせたり、あるいは全く経験したことのない状況に思いを馳せたりしながら、番組を楽しむことができました。

音楽と関連商品

番組の一部コーナーでは、アニメ『アソボット戦記五九』の挿入歌として使用された楽曲がBGMとして採用されていました。また、番組のテーマ曲には、ピコマコが歌う「ＰＨＯＴＯＧＲＡＰＨ」が使用されました。

番組の人気を受け、2003年12月には番組で取り上げられた「もしも」のテーマなどをまとめた関連書籍『もしもアナタが○○だったら… もしも体感バラエティ if』が関西テレビ放送・扶桑社より出版されました。

制作体制

番組の制作は、企画段階から関西テレビのスタッフが深く関わり、外部の制作協力会社であるトスプランニングやZIPPYと連携して行われました。企画には高瀬真尚氏や田中総一郎氏が、構成にはたむらようこ氏ら複数名の作家が携わりました。演出は中澤健吾氏から中畠義之氏に引き継がれ、プロデューサーは川中康三氏、永井恵一氏、島田顕氏らが務めました。技術面ではニユーテレス、FLT、レモンスタジオなどが協力し、美術はフジアールが担当するなど、多くの専門スタッフによって支えられていました。

『もしも体感バラエティ if』は、その独特なコンセプトと、多様なテーマ設定、そしてレギュラー陣とゲストによるスタジオトークによって、深夜帯ながら視聴者に「もしも」の世界を体感させるユニークなバラエティ番組として記憶されています。

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