やまと 74662

Yamato-74662: 日本の南極探検による重要な発見

Yamato-74662は1974年10月に発見された、日本の第15次南極探検隊による隕石です。この隕石は、南極のやまと山脈の裸氷帯で発見され、特にアミノ酸が多数検出されたことで科学的に注目されています。南極探検隊による隕石発見は、1969年12月にさかのぼります。当時の第10次南極探検隊は、初めて9個の隕石を発見したことから始まりました。

その後、1973年12月には第14次南極探検隊が12個の隕石を見つけ、これはエイコンドライトの一種であるハワーダイトが含まれていました。これらの探査の成果は、南極における隕石の発見が日本の研究活動において重要な役割を果たしていることを示しています。

1974年10月、南極調査の一環として矢内桂三をはじめとする第15次隊のメンバーは、やまと山脈での地質調査を実施しました。この活動中に、彼らは10数個の隕石を発見しました。その後、調査が進むにつれ、10 km四方の広い区域を500 m間隔で探索すると、わずか1日で200個以上の隕石が見つかりました。

探査をさらに5日間にわたり広げることで、隊は合計で663個の隕石を発見することに成功しました。この中で662番目に見つかったYamato-74662は特に注目される存在で、後にその分析から多数のアミノ酸類が確認されています。

南極の山脈の裸氷帯に隕石が集中しているのは、南極内陸部で落下した隕石が氷床によって移動し、山脈で遮られ、その後氷床が消耗することで隕石が表面に残るためです。この自然のプロセスが、南極地域における隕石探査を一層魅力的にしています。

さらに、日本が南極での隕石探査を継続し、累計で16,000個以上の隕石を保有するようになったことは、科学的研究や地球外物質の解明において非常に重要です。Yamato-74662は、その中でもCM-2に分類される炭素質コンドライトであり、重量は150.9 gです。

この隕石の発見と研究は、地球の形成や生命の起源に関する理解を深めるための貴重な手がかりとなる可能性があります。今後も南極での探査が進むことで、私たちの知識がさらに広がることが期待されています。隕石研究は、宇宙の成り立ちや生命の起源を探る重要なフィールドであるため、今後の進展にも注目が集まっています。

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