やまとなでしこ同盟

やまとなでしこ同盟

『やまとなでしこ同盟』は、野村あきこ先生によって描かれた日本の漫画作品です。1995年に講談社の少女漫画雑誌『なかよし』で連載され、全5話で完結しました。単行本は講談社コミックスなかよしから全1巻が刊行されています。

あらすじ

物語の中心となるのは、主人公の坂吹良子。生まれつきの髪色や外見から不良扱いされ、周囲に馴染めずにいました。そんな彼女に分け隔てなく接してくれるのは、クラスで人気の高い宗本忍。良子は彼に密かに恋心を抱いていましたが、ある日、忍に告白しようとする他校の女子生徒たちと出会い、恋愛同盟を結ぶことになります。それが「やまとなでしこ同盟」です。

同盟を結成した良子は、仲間たちとの交流を通して、外見にとらわれず内面を見ることの大切さや、誰かを羨む気持ちなど、様々な感情を知っていきます。それぞれの悩みを抱えながらも、友情を深め、成長していく少女たちの姿が描かれています。

登場人物

坂吹良子（さかぶき りょうこ）
主人公。外見から誤解されがちですが、実は料理好きで面倒見の良い女の子。宗本忍に恋心を抱き、「やまとなでしこ同盟」を結成します。

宗本忍（そうもと しのぶ）
良子の同級生。成績優秀でスポーツ万能なイケメン。モテていることに無頓着で、意外な一面も持っています。

瀬戸椿（せと つばき）
忍の幼馴染のお嬢様。少し子供っぽいところがあり、勉強が苦手です。良子を外見で判断しない優しい心の持ち主。

落合あかね（おちあい あかね）
忍と同じ塾に通う優等生。眼鏡をかけた知的な雰囲気の少女です。同盟の発案者でもあります。

坂吹恵（さかぶき めぐむ）、坂吹当（さかぶき あたる）、坂吹大吉（さかぶき だいきち）
良子の兄と弟たち。良子を応援し、温かく見守っています。

院上寺鈴女（いんじょうじ すずめ）
忍が家庭教師をしているお嬢様。大吉に恋心を抱きます。

院上寺姫美子（いんじょうじ ひみこ）
鈴女の姉。忍を婿に迎えようと企んでいます。

作品の特徴

『やまとなでしこ同盟』は、恋愛だけでなく、友情や自己肯定感といったテーマも描かれています。外見にコンプレックスを持つ主人公が、仲間との出会いを通して成長していく姿は、多くの読者に共感を呼びました。また、個性豊かなキャラクターたちが織りなす、コミカルなやり取りも見どころです。

書誌情報

野村あきこ『やまとなでしこ同盟』講談社〈講談社コミックスなかよし〉、1996年1月8日第1刷発行、ISBN 4-06-178823-X
* 表題作のほか、読み切り作品「ファースト・デート」が収録されています。

『やまとなでしこ同盟』は、少女たちの友情と成長を描いた、心温まる作品です。ぜひ一度手に取って、その魅力を体験してみてください。

もう一度検索