やまなし映画祭

やまなし映画祭の概要と歴史

やまなし映画祭（Yamanashi Film Festival、略称YFF）は、日本の山梨県甲府市で行われていた映画祭です。この映画祭は、2005年から2015年の間に11回実施され、地域の映画文化の発展や甲府市の中心地域の活性化を目指していました。

概要

やまなし映画祭は、やまなし映画祭実行委員会が主催し、主に山梨県出身やゆかりのある映画人が関わった作品を上映することで知られています。映画祭は甲府商工会議所、山梨県立大学、地元スーパーマーケットなどが事務局として関与し、地域コミュニティとの連携を深めていました。映画祭においては作品の上映だけでなく、ティーチ・インやトークショーも行われ、観客と映画人との交流を促進していました。

目的

やまなし映画祭は以下の2つの主要な目的を掲げていました。
1. 映像文化の発展
2. 甲府市中心街地の活性化
そのキャッチコピーは「全ては映画ファンのために… For people who love movies」でした。

映画祭の歴史

2005年 - 2009年

映画祭は2005年にスタートし、初年度から多くの地元映画館でさまざまな作品が上映されました。甲府市内には当時4つの映画館があり、商業的に成功する見込みがあったため、地域の協力が得られました。しかし、2009年には観客動員が思わしくなく、甲府商工会議所が事業からの撤退を決定。これにより映画祭は危機に瀕します。

2010年 - 2011年

甲府商工会議所の撤退後、やまなし映画祭実行委員会は新たな事務局を設け、映画祭を継続するための活動を開始しました。しかし、2011年の開催直前に起きた東日本大震災により第6回映画祭は中止となり、改めて第7回が開催されました。

2012年 - 2015年

その後、地域のフィギュア製作会社や地元スーパーマーケットが事務局となり、映画祭を支える動きがありました。第8回から第11回では、地域に関連したさまざまな映画が上映され、特に地元の高校生が制作に参加したり、トークイベントも開催されました。最後の第11回は2015年に実施され、映画祭の終了が発表されました。

映画祭の取り組み

映画祭では、市民参加型の映画制作や24時間映画祭、ドキュメンタリー作品の制作など、映画と地域社会を結びつけるさまざまな取り組みが行われました。特に、若者が関与したプロジェクトは新しい才能の発掘につながり、多くの市民が映画製作に参加する機会ともなりました。

チケット予約方法

映画祭のチケットは、当初は甲府中央商店街の協力店での購入を通じて入手していましたが、途中で電子メールや郵便でも受け付けるように変更されました。

主な上映作品とイベント

やまなし映画祭では数多くの作品が上映され、俳優や監督を招いたトークイベントも行われました。特に、第7回の映画祭では映画『きょうを守る』が上映され、多くの観客を動員しました。これにより映画祭の重要性を再認識させる結果となりました。

終焉と現状

第11回を最後にやまなし映画祭は開催されなくなりましたが、その影響は依然として地域の映画文化やイベントの日常に色濃く残っています。映画祭に使用されていた会場が閉館するなど、以前のような集客が難しい状況も加わり、地域映画イベントの在り方が模索されています。

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