やまなし観光推進機構

やまなし観光推進機構の概要と活動

やまなし観光推進機構（やまなしかんこうすいしんきこう）は、山梨県の公益社団法人であり、2009年に設立されました。この機関は、かつて存在した「社団法人山梨県観光物産連盟」「大型観光キャンペーン推進協議会」「山梨インバウンド観光推進機構」の3つの観光関連組織が統合されて誕生しました。2013年には公益社団法人に改組され、さらに2017年に観光庁から「日本版DMO」として認定を受けています。

この団体の主な目的は、山梨県内の各市町村や観光事業者と連携し、国内外への観光促進を行い、地域の特産品や文化を広めることにあります。観光振興を通じて、山梨の魅力を多くの人に知ってもらうための活動を展開しています。

主要な事業

信玄公祭り

やまなし観光推進機構の主催によるイベントの一つが、毎年4月に甲府市で行われる「信玄公祭り」です。この祭りは、山梨県の歴史的な人物である武田信玄を祝うもので、地域住民や観光客が参加し、さまざまな催しや演出が行われます。地元の特産品の販売や、伝統的な演舞、パレードなどが行われ、地域の文化を体験できる貴重な機会です。

富士山登頂証明書

富士山の登頂を証明するための「富士登山証明書」も提供しており、登山者は登った証を得ることができます。この制度では、登頂証明となる写真を機構に送付することで、山梨県知事の署名と機構会長の捺印がなされた証明書が発行されます。万が一、登頂できなかった場合でも「富士山登山記念状」が発行されるため、登山の思い出を形に残すことができます。

インターネットの活用

同機構は、「富士の国やまなし観光ネット」というポータルサイトを運営し、山梨県内の観光情報を特集しています。このサイトでは、観光地やイベント情報に加え、地域の特産品や宿泊施設の紹介を行い、観光客が便利に情報を得られるよう努めています。

観光ツアーの実施

また、「富士の国山梨旅センター」を設置し、ウェブサイト上で観光ツアーの参加者を募集しています。これにより、観光客は計画的に山梨旅行を行い、地域の魅力を存分に楽しむことができます。

コラボレーションプロジェクト

やまなし観光推進機構は、さまざまな企業や作品とコラボレーションし、観光振興を図っています。例えば、サンリオとの連携があり、人気キャラクター「ハローキティ」が「富士の国やまなし観光ナビゲーター」として任命されています。この提携により、山梨の観光関連のプロモーションが強化され、ポスターやパンフレットに登場するなど、地域のPR活動を行っています。

また、アニメ「ゆるキャン△」とは特に密接な関係にあり、アニメが放送された2018年には専用サイトが開設されました。このサイトでは、アニメに登場した風景の実際の撮影や、周辺観光地の情報も紹介されています。さらに、2022年公開の劇場版アニメでは、登場人物の一人がやまなし観光推進機構で働く設定になっており、地域の観光プロモーションに貢献しています。

他にも、有名な自転車競技漫画「弱虫ペダル」とのコラボレーションでは、「サイクル王国やまなし」をテーマにしたスタンプラリーが開催され、観光促進活動を展開しています。

まとめ

やまなし観光推進機構は、山梨県の自然や文化を広めるために様々な取り組みを行っており、地域の観光資源を最大限に活用する役割を担っています。観光事業者や市町村との連携を強化し、山梨の魅力を国内外に発信することで、地域経済の活性化にも貢献しています。

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