やるっきゃ騎士

やるっきゃ騎士（やるっきゃナイト）

『やるっきゃ騎士』は1984年から1988年にかけて『月刊少年ジャンプ』（集英社）で連載されていた、みやすのんきによる学園漫画です。この作品は、ギャグを交えながらも、過激なお色気シーンが多く描かれている点が特徴です。全11巻にわたるストーリーは、聖愛学園を舞台に、美崎静香をリーダーとする女子生徒たちによる自治クラブが校内の権力を握る中、誠豪介が転校生として登場することで引き起こされる対立抗争を描いています。

概要

物語は、聖愛学園が美崎静香を中心とする女子生徒たちに支配されている状況から始まります。しかし、転校生の誠豪介が格闘技部を立ち上げることで、彼女たちの権力に波が立ちます。豪介は持ち前の熱血さと少々スケベな性格を活かして、静香たちの横暴に立ち向かい、数々の抗争を繰り広げていきます。この過激な展開が、作品の魅力の一つとなっています。

主な登場人物

誠 豪介（まこと ごうすけ）

聖愛学園に転入した男の子で、女子が主導するこの学園の男尊女卑な風潮に反旗を翻します。彼は未公認の格闘技クラブを設立し、美崎静香らと繰り広げる壮大な抗争の中心人物です。普段はスケベな計画を立てますが、その結末はいつも厄介なものであることが多いです。格闘技の才能はプロ並みであり、数十人の不良を相手に完勝するシーンも見逃せません。

美崎 静香（みさき しずか）

聖愛学園の自治クラブ会長であり、美咲財閥の跡取りでもある静香は、その地位を利用して学園内で横暴な振る舞いを続けます。初めは男を見下していましたが、豪介との関わりを通じて徐々に彼に惹かれていく姿が描かれます。しかし、彼女は気位が高いため素直な気持ちを言葉にすることができず、恋愛模様も緊張感を持ったまま進展していきます。

星 チカコ（ほし ちかこ）

自治クラブの副会長として静香を支える優等生タイプの少女で、後にショートカットにして見た目が一変します。彼女は静香の心の揺れを見抜き、会長の座に挑戦することになりますが、同時に同じく男を意識した過激な手段を取り入れる姿が描かれています。この両方の一歩を行う様子は、彼女のキャラクターに深みを与えています。

山田 たかし（やまだ たかし）

豪介の親友であり舎弟分でもある彼は、女尊男卑の状況に抗おうと豪介を助けますが、根気や勇気には欠けているコミカルな一面も持ちます。彼自身は格闘技に向いてはいませんが、情報収集能力が高いことが特長です。そして彼は、物語の中で静香に恋をするシーンもあり、少しずつ成長するキャラクターとして描かれています。

嵐 鉄美（あらし てつみ）

聖愛学園の教師であり、静香に一度髪を散発する恨みを持たれるキャラクターです。しかし、かつて静香から復讐に遭った後、サイボーグとして復帰します。この設定は、彼のキャラクターにサスペンスを与える要素となっています。

書籍および映画化

この漫画は、1984年から1988年までの間に集英社から出版された他、復刊ドットコムによりベストセレクションとして再度刊行されました。また、2015年には実写映画も公開され、多くのファンに新たな形で親しまれることとなりました。

映画版では、誠豪介役の中村倫也や美崎静香役の遠藤新菜など、魅力的なキャストがそろい、元の漫画から受け継いだ壮大なストーリーを展開しています。

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