やんややんやNight 〜踊ろよ※※〜

やんややんやNight〜踊ろよ※※〜

「やんややんやNight〜踊ろよ※※〜」（やんややんやナイト〜おどろよ※※〜）は、ヴィジュアル系エアーバンド、ゴールデンボンバーによって2017年11月8日にリリースされたシングル作品です。彼らの所属レーベルであるZany Zapから、有限会社ユークリッド・エイジェンシー内のレーベル、スクーデリア・ユークリッドを通じて発売されました。

概要

前作のシングルからおよそ7ヶ月ぶりに届けられた本作は、その販売形態において極めてユニークな特徴を持っています。楽曲のタイトルにある「※※」の部分には、日本の各都道府県名がそれぞれ挿入されており、これにより合計47種類の異なるバージョンが制作されました。これは、ゴールデンボンバーのシングルとしては過去最多となる形態数でのリリースとなります。

販売戦略もこの形態に呼応したもので、原則として各バージョンのタイトルに冠された都道府県内のCDショップを中心に販売されました。ただし、一部の通販サイトでは発売日である11月8日ではなく、11月15日以降の配送となる場合がありました。この異例の多形態販売に関して、バンドの公式サイドは「歌詞中の地名を単純に歌い変えただけの内容であり、複数枚購入するほどの大きな差異はない」といった趣旨の正直なコメントを発表しており、その潔さがファンや世間から注目を集めました。

さらに特筆すべき点として、このシングルの制作費は赤字であったとされ、その経費を補填するため、各都道府県から一社ずつ企業や店舗などの広告を募るという前例のない試みが行われました。これらの広告は、CDパッケージを開けた際のトレイの下部スペースに印刷されました。

収録曲

シングルのカップリングには、ボーカルである鬼龍院翔が自身のブログで3月24日に先行公開していた「#CDが売れないこんな世の中じゃ」のフェイクバージョンが収録されています。また、メイン楽曲およびカップリング曲それぞれのカラオケバージョンも収められています。

後にリリースされた彼らのオリジナルアルバム『キラーチューンしかねえよ』には、本シングルとは異なるアレンジと歌詞を持つ新バージョン「やんややんやNight～踊ろよ日本～」が収録されました。

メディア展開と販売記録

2018年4月26日には、コナミの音楽ゲーム『jubeat clan』に本楽曲が収録されました。このゲーム版においてもシングルのコンセプトが活かされており、ゲーム筐体が設置されている地域に合わせて楽曲中の都道府県名や歌詞が変化するという、凝った演出が施されました。さらに、プレイヤーが5都道府県以上の設置場所でこの楽曲をプレイすることで、アルバムバージョンである「～踊ろよ日本～」が解禁され、プレイ可能となる連動要素も盛り込まれていました。

本作の販売実績に関しては、一般的な音楽チャートであるオリコンの集計対象から外れた形で取り扱われました。このような集計外の扱いは、過去の作品である「死 ん だ 妻 に 似 て い る」でも見られたもので、特定の販売形態やコンセプトを持つ作品において、通常のシングルとは異なる流通や評価基準が適用される場合があることを示しています。

このシングルは、多形態リリース、地域限定販売、広告掲載、公式による異例のアナウンス、そしてオリコン集計外という、極めて多様で実験的な販売戦略が展開された作品として、ゴールデンボンバーの活動の中でも特異な位置を占めています。

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