よふかしのうた (漫画)

『よふかしのうた』

『よふかしのうた』は、コトヤマが描く吸血鬼と青少年の成長をテーマにした日本の漫画です。2019年から2024年まで『週刊少年サンデー』で連載され、その人気は電子版も含めて累計250万部を超えました。タイトルは、ヒップホップ・ユニットCreepy Nuts|Creepy_Nutsの楽曲「よふかしのうた」から取られ、コミックスの第一巻リリース時には同楽曲を使用したコラボPVが制作されました。また、アニメ版のエンディングテーマにもこの楽曲が採用されています。

あらすじ

物語の中心は、中学2年生の夜守コウです。彼は告白された女子をふってしまったことから、彼女の友達に責められ、学校に行けなくなります。次第にコウは不眠症に悩まされるようになり、ある時、初めて深夜に外出します。夜の静寂の中で出会ったのは、吸血鬼の七草ナズナ。彼女に血を吸われるも、その瞬間に吸血鬼にはならないことを知らされます。コウはナズナに恋し、吸血鬼になりたいと願うようになりますが、それには「吸血鬼に恋をする」という条件が必要です。

こうして、コウは毎晩のようにナズナと過ごし、彼女や他の吸血鬼たちとの交流を深めていきます。物語はコウがナズナに恋をする過程や、彼女の独特な生き方を通じて成長していく姿を描きます。

登場人物

• - 夜守 コウ（やもり コウ）: 14歳の中学2年生。女性が苦手で、学校に通わなくなったが、ナズナとの出会いで変化していく。
• - 七草 ナズナ（ななくさ ナズナ）: 自由な吸血鬼の女性。コウに自身の特別な血の魅力を教え、彼との関係を深めていく。
• - 朝井 アキラ（あさい アキラ）: コウの幼なじみ。励まし合える友人関係で、コウとナズナの関係を応援する。

ナズナの知り合いには、各種の吸血鬼たちが登場します。彼らはそれぞれ独特の性格や背景を持ち、物語に多彩な展開をもたらします。

吸血鬼の設定

この作品の吸血鬼は、外見は人間とほぼ同じですが、血を必要とする存在で、恋によって眷属を増やすことを目指しています。吸血鬼と人間の間には「恋」が重要な役割を果たし、吸血鬼が人間に血を吸わせることでその人間は眷属になり得ます。恋愛に基づくこの設定が、物語をさらにドラマティックにしています。

アニメ化

『よふかしのうた』は2021年にアニメ化され、夜の世界の魅力を引き出すことを目指した内容になっています。アニメ制作において、夜の美しさや楽しさだけでなく、その裏に潜む危うさも描かれています。主題歌や挿入歌は、Creepy Nuts|Creepy_Nutsが担当し、作品の雰囲気を一層引き立てています。

評価と受賞歴

本作は2020年にTSUTAYAコミック大賞で10位に入賞し、その後2023年には第68回小学館漫画賞を受賞するなど、多くの評価を受けています。

『よふかしのうた』は、彼の成長と恋愛を描きながらも、吸血鬼という独特な設定をもちつつ、青春の悩みや喜びを深く探る作品です。

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