らき☆すた (小説)

『らき☆すた』ライトノベルシリーズ

美水かがみ原作の4コマ漫画『らき☆すた』を基にした、角川スニーカー文庫から刊行されているライトノベル作品群について解説します。本稿では、原作の世界観を広げる様々なスピンオフ小説作品も同様に扱います。

登場人物の基本的な設定については、原作漫画『らき☆すた』の登場人物紹介をご参照ください。

真・らき☆すた 萌えドリル 〜旅立ち〜 DXパック予約購入特典

ゲーム『真・らき☆すた 萌えドリル 〜旅立ち〜』のDXパック予約購入特典として配布された冊子。
各キャラクターのエピソードが収録されています。挿絵は既存の版権イラストやゲームイラストを流用。

『らき☆すた』の世界観を元にした二次創作という位置づけです。泉そうじろうの大学在学中にかなたがこなたを妊娠している描写があり、こなたと成実ゆいの年齢差を考慮すると矛盾が生じます。

竹井10日書き下ろし作品

以下の3作品は、竹井10日による文庫書き下ろし作品です。挿絵は、原作者である美水かがみが各巻で担当しています。

らき☆すた殺人事件

2007年9月初版。ISBN 9784044712037

漫画やアニメ本編とは異なり、主人公はかがみです。表紙には探偵姿のこなた、美水かがみメッセージ☆ぼーどには虫眼鏡を持ったつかさが描かれています。

こなたが大量の仕事をこなしたという設定から、各章の扉には文庫本の表紙が掲載されています。

トリックやオチは、ギャグ系の推理小説でよく見られるものが使用されています。原作は漫画版ですが、アニメ版のエンディングテーマに関する言及など、アニメ版との関連も垣間見えます。

作中には、作者である竹井10日の他作品の紹介（コマーシャル）が頻繁に挿入され、かがみとつかさがエロゲーをプレイする場面も描かれています。

ストーリー

秋葉原で起きた岩崎みなみの殺人事件をきっかけに、連続殺人が発生。かがみ達は事件の捜査に乗り出すが、そこには衝撃の真実が隠されていました。

らき☆すたオンライン

2008年3月初版。ISBN 9784044712044

前作同様、作者の他作品の紹介（コマーシャル）が作中に多数挿入されています。

テレビアニメやPS2版ゲーム『らき☆すた 〜陵桜学園 桜藤祭〜』とは、パラレルな関係にあります。

表紙の職業は、こなた、柊姉妹、みゆき以外は適当に決められています。章末には登場キャラクターのステータスとイラストが掲載されていますが、岩崎みなみは除外されています。

ストーリー

文化祭の出し物を決めるため、オンラインゲームで決着をつけることになった陵桜学園。生徒全員を巻き込んだオンラインゲームが幕を開けます。

スーパー童話大戦

2008年10月初版。ISBN 9784044712051

本作は、『らき☆すた』の世界とは異なる完全なパラレルワールドが舞台です。登場人物はそれぞれ童話のキャラクターに扮しています。

こなたは赤ずきん、かがみは桃太郎、つかさは白雪姫、みゆきは三蔵法師という設定で、表紙にはゆたかのヘンゼル、みなみの金太郎、パティのシンデレラ、みさおの銀角も描かれています。

前作・前々作と同様に、作者の他作品のコマーシャルが頻繁に挿入されます。

ゆるゆるでぃず

2009年4月初版。ISBN 9784044742010

雑誌『コンプティーク』で連載されていた作品を文庫化したものです。アニメ版の脚本を担当した待田堂子が執筆、キャラクターデザインを担当した堀口悠紀子がイラストを描いています。

原作同様の「ゆるゆる」とした日常が描かれており、竹井10日の三部作とは趣が異なります。OVA『道に迷った4人』の後日談が収録されていますが、こなたがパスタマシンを知らないなど、テレビアニメとの矛盾点も見られます。

ひとめこなたに

2012年2月初版。ISBN 978-4-04-100042-7

伊豆平成・田中桂による共著の書き下ろし作品で、イラストは美水かがみが担当しています。

高校生活最後の冬休みに起きた出来事を、かがみの視点で描いた作品です。原作に準拠した設定のため、パトリシア・マーティンは登場しません。峰岸あやのの登場シーンも限られています。小早川ゆたかが鹿目まどか、岩崎みなみが暁美ほむらのコスプレをするシーンがあります。

あらすじ

高校生活最後の冬休み、かがみは受験勉強や課題に追われながらも、友人達と遊びたいと思っています。しかし、なぜかこなたと連絡が取れなくなり、身を案じます。

宮河家の空腹

Webアニメ版『宮河家の空腹』と連動した小説で、『ゆるゆるでぃず』と同様に、Webアニメの脚本を担当した待田堂子が執筆しています。

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