りんご王国こうぎょくカレッジ

「りんご王国こうぎょくカレッジ」は、青森県弘前市のコミュニティFM局、エフエムアップルウェーブで放送されているラジオ番組です。2001年4月に放送を開始し、当初は日曜日の午後6時から1時間の番組として親しまれていました。現在は、日曜日の夜7時からの放送となっています。

この番組の最大の特徴は、国立大学法人弘前大学（放送開始当時は国立弘前大学）の教員を、その研究内容とともに地域に向けて紹介することを目的としている点です。アカデミックな内容を地域住民に分かりやすく伝える、地域貢献を目指した番組と言えるでしょう。

番組は、メインパーソナリティであるショージが、毎回気になるテーマを研究している弘前大学の教員をゲストに招き、対談形式で進行します。専門的な知識や研究内容を、一般のリスナーにも理解しやすいように噛み砕いて解説することで、大学と地域社会の距離を縮める役割を果たしています。2017年6月までに、弘前大学の教員の62%以上（延べ人数）が出演しているという実績からも、番組の地域への浸透度が伺えます。

番組制作を支えるスタッフは、メインパーソナリティのショージのほか、弘前大学の学生を中心とした地元学生ボランティアや社会人ボランティアによって構成されています。学生にとっては、番組制作を通じて地域社会との繋がりを深め、実践的な経験を積むことができる貴重な機会となっています。弘前大学もこの番組を地域貢献のためのメニューの一つとして位置づけており、大学全体で番組をサポートする体制が整っています。

地域に根ざしたコミュニティFM局であるアップルウェーブの番組の中でも、「りんご王国こうぎょくカレッジ」は異彩を放っています。なぜなら、青森県民カレッジの単位認定講座に指定されているからです。通常、コミュニティFMの番組は音楽やトークが中心ですが、この番組は教育的な要素を含んでいる点が大きく異なります。地域住民の学習機会の提供にも貢献していると言えるでしょう。

長年にわたる地域貢献活動が評価され、2010年にはアップルウェーブの6優良番組の一つとして表彰されました。さらに、2013年には弘前大学からも表彰を受けています。これらの受賞歴は、番組の質の高さと地域社会への貢献度を証明するものと言えるでしょう。

「りんご王国こうぎょくカレッジ」は、地域に根ざした大学とコミュニティFM局が連携し、地域社会に貢献するユニークな番組です。大学の研究内容を分かりやすく伝えることで、地域住民の知的好奇心を刺激し、地域全体の活性化に貢献しています。ラジオというメディアを通じて、大学と地域社会を結びつける架け橋として、これからもその役割を果たしていくことが期待されます。

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