わかば (テレビドラマ)

連続テレビ小説『わかば』

『わかば』は、2004年9月から2005年3月にかけて放送されたNHKの連続テレビ小説です。この作品は、震災遺児の成長と、家族が再生の道を探る姿を描いています。特に、兵庫県と宮崎県が主要な舞台となり、各地の人々や風景が物語に深みを与えています。

物語の背景

物語の主人公、高原若葉は、1995年に発生した阪神・淡路大震災で父親を失った震災遺児です。彼女は、母方の宮崎県の実家に身を寄せて育ち、大学ではガーデニングを学びました。震災による影響で複雑な想いを抱えながらも、自分の夢である「みどり豊かな家」を成し遂げるために、建設業界での就職を目指します。しかし、経営破綻により内定を取り消されるなど、想像以上の困難が待ち受けています。

若葉は、その後、庭園管理業者に就職し、造園家として阪神大震災の復興に関わることになります。そこで出会った人生の伴侶との出逢いを通じて、彼女は父と共に夢見た理想の住まいの姿を少しずつ形にしていきます。

登場人物

物語の中には多くの魅力的なキャラクターが登場します。若葉の母、高原詩子は震災で夫を失い、彼女を支えながら新たな生活を築いています。詩子の母方の家族も登場し、彼女の成長を見守ります。

若葉の父、高原公一は震災で亡くなっており、彼の存在は回想のみで描かれます。さらに、彼女の弟、高原光も重要な役割を果たし、家族の絆を象徴するような存在です。

また、藤倉家も物語の中で形を成し、建築設計士である藤倉雅也が若葉と深い関係を築いていきます。そのほかにも、幼少期からの親友や、地元の人々が物語を彩ります。

音楽とテーマ

本作の音楽は、服部克久が担当し、主題歌は福山雅治が手がける「泣いたりしないで」です。この楽曲は物語のテーマである「再生」を表現する重要な要素となっています。エンディングには美しい「緑のある風景」が使用され、視聴者に感動を与えます。

放送情報と影響

放送中、続けて発生した新潟県中越地震の影響で放送に一時的な変更がありましたが、物語の深さやテーマには変わりがありませんでした。初回の平均視聴率は18.9%をはじめ、最終的には平均17%という視聴者からの支持を得ました。

舞台版

放送終了後もこの作品は大変な支持を受け、2005年には舞台版も制作されました。主演の原田夏希をはじめ、主要キャストが再度出演し、感動的な物語が新たな形で再現されました。

まとめ

『わかば』は、家族やコミュニティの絆、震災の影響が描かれた心温まる作品です。主人公の挑戦や成長が描かれ、視聴者にさまざまな思いを抱かせる、美しいメッセージ性を持つ内容となっています。震災の悲しみを乗り越えて、未来に夢を持ち続ける姿が、多くの人々に感動を与えたことでしょう。

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