わかやまNEWSウェーブ

わかやまNEWSウェーブ

『わかやまNEWSウェーブ』は、日本の公共放送局であるNHKの和歌山放送局が、和歌山県内の視聴者を対象に制作・放送した夕方のローカルニュースおよび地域情報番組である。

番組の始まりと背景

この番組は2004年度に放送を開始した。当時のNHK会長であった海老沢勝二氏の主導により、全国的に地域番組の強化が進められることになった方針を受けたものであった。それまで和歌山県内で放送されていた夕方の地域番組『わかやま630』の放送時間を拡大し、番組内容も装いを新たにすることで誕生した。

放送期間と時間

『わかやまNEWSウェーブ』は2004年度から始まり、2010年度をもってレギュラー放送としての歴史を閉じた。放送は平日の18時10分から18時58分55秒まで行われた。ただし、祝日は通常の放送が休止され、代わりに大阪放送局から近畿地方全体のニュースと気象情報が18時45分から放送された。

放送メディア

番組が始まった当初は、和歌山県内に向けたアナログ放送（コールサインはJORP-TV）で視聴することができた。その後、2005年6月1日に地上デジタル放送が開始されてからは、デジタル放送（コールサインはJORP-DTV）でも同時放送されるようになった。

番組内容と変遷

番組では、和歌山県内で起こった出来事や地域に密着した話題、暮らしに役立つ情報などが報じられた。放送開始から4年目にあたる2007年度には、番組のリフレッシュが行われた。この刷新に伴い、番組を彩るテーマ音楽や、番組が放送されるスタジオのセットが変更された。

また、出演するキャスターの体制も見直された。当初は男女のキャスターが固定で担当していたが、リニューアル後は男女それぞれ2名が日替わりで担当するローテーション方式が導入された。しかし、このローテーション体制が、キャスターを務めるアナウンサー本来のアナウンス業務に何らかの影響を及ぼしたためか、男性アナウンサーに限っては2年後の2009年度には再び担当が固定される分業制に戻されている。

過去には、2007年4月頃まで、はじめにきよし氏による楽曲『Green Breeze』が番組テーマ曲として使用されていた。はじめにきよし氏は、一部の例外を除き、番組内のコーナーで流れるジングル（短い楽曲）も担当していた。

番組の終わりとその後

本番組は、2011年度のNHK全体の番組改編に合わせて放送を終了することが既に決まっていた。しかし、2011年3月11日に東日本大震災が発生し、これに伴う全国的な特別編成が組まれた影響を受け、番組は当初予定されていた最終回よりも早く、2011年3月10日の放送をもって実質的に終了することとなった。

この予測せぬ早期終了により、番組を離れる予定であった一部のアナウンサーやキャスターは、視聴者へ正式な別れの挨拶を伝える機会がないまま番組を終えることになったという。番組終了後、和歌山放送局の夕方の地域情報枠では、後継番組として『あすのWA!』がスタートしたが、こちらも震災の影響によるものか、当初予定されていた開始日より遅れて2011年4月4日から放送が始まった。

およそ7年間にわたり、和歌山県の地域情報発信の中核を担った『わかやまNEWSウェーブ』は、県民にとって身近なニュースの情報源として定着していたと言える。

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