わが街・練馬

わが街・練馬

「わが街・練馬」は、東京都練馬区が公式に制定した区歌として、地域のアイデンティティと結びついた重要な役割を果たしています。この区歌は、作詞を久野幸子、補作を松永伍一、作曲を川崎祥悦が手掛けたもので、1989年に初めて披露されました。

制定の背景

練馬区が板橋区から分区して20周年を迎えた1967年、当時は区民音頭の「練馬音頭」が作られるに留まり、区歌の制定には至りませんでした。ところが、1989年に改めて「ふるさと練馬」への愛着を高め、地域の連帯感を醸成する目的で区歌を制定しようとの提案があったのです。この目的を受けて、区民の代表者や学識経験者によって構成された「区の歌制定委員会」が練馬区役所で設立されました。

区歌の歌詞には地域への愛情と誇りが込められていますが、その作成には区民からの募集も取り入れられました。『ねりま区報』を通じて、多くの応募が寄せられ、その中から選ばれた歌詞に対し、川崎祥悦が作曲を手掛けました。

初演と普及

この区歌は、1989年10月8日に開催された「ふるさと練馬まつり」で初めて演奏されました。この時点で、練馬区は23の特別区の中で21番目、さらに平成年間では初めての区歌が誕生したことになります。このように、歴史的な意義がある一曲として、地域の文化や伝統の一部となりました。

区の公式サイトでは歌詞が紹介されていますが、実は告示（平成元年10月8日告示第628号）には楽譜も掲載されており、歌の普及に向けた取り組みがなされています。また、区役所では新年の賀詞交歓会や成人の日のつどいなどのイベントで歌われ、毎日の業務開始前には庁内放送でも流されるなどしています。その際には、「練馬区健康いきいき体操」とともに歌われるのが特徴です。

健康いきいき体操との関係

さらに、2017年には練馬区が新設されてから60周年を記念し、区歌「わが街・練馬」を背景音楽にした「練馬区健康いきいき体操」が作成されました。この体操は地域の健康促進を目指し、区歌と連動した形で多くの区民に広がっています。

まとめ

「わが街・練馬」は単なる区歌ではなく、練馬区民の心の中に根付いている文化を象徴する存在です。地域への愛や誇りを感じながら、今後も区歌は歌い継がれ、多くの人々に支持されていくことでしょう。

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