わくわく自販機ミュージアム

群馬県前橋市にある「わくわく自販機ミュージアム」は、自動販売機の歴史と技術を学べるユニークな私立博物館です。サンデン赤城事業所（サンデンフォレスト）内に位置し、一般社団法人日本自動販売システム機械工業会によって2012年 4月3日に開館しました。この博物館は、日本で初めての自動販売機をテーマとした常設展示施設として注目を集めました。

歴史

開館当初は、東日本大震災後の節電ムードの中、24時間稼働する自動販売機が批判の対象となったことを受け、自動販売機の歴史や省エネ技術を啓発する目的で設立されました。しかし、2018年12月27日に一度閉館しましたが、場所を提供しているサンデンホールディングスが運営を引き継ぎ、2019年2月1日にリニューアルオープンしました。このリニューアルによって、博物館は新たなスタートを切ることになりました。

展示内容

館内には、世界最古の自動販売機とされる「聖水自販機」のレプリカをはじめ、1960年代に人気を博した「噴水型ジュース自販機」など、レトロなものから最新型まで、様々な自動販売機が16台展示されています。また、パネル展示やビデオ上映を通じて、自動販売機の歴史、環境への配慮、そして社会への貢献について学ぶことができます。廊下には、清涼飲料自販機アイデアコンテストの入賞作品も展示されており、来館者を楽しませています。

特徴

この博物館は、単に自動販売機を展示するだけでなく、その背景にある技術や歴史、社会との関わりを深く理解できる場となっています。例えば、2014年8月1日には、わくわく自販機ミュージアムを含むサンデンフォレストが、前橋市から「環境教育等における体験の機会の場」に認定されました。これは、ヒートポンプによる省エネ技術や災害対応自販機について学べる点が評価されたものです。入場は無料で、見学は事前予約制となっています。希望すれば、スタッフによる説明を受けることも可能です（所要時間約20分）。

主な展示自動販売機

昔の自販機

聖水自販機: 紀元前215年頃にエジプトの寺院で使われていたとされる、世界最古の自動販売機のレプリカ。
ハリスガムの自販機: 1962年に国栄機械製作所（現グローリー社）が製造を開始したチューインガムの自動販売機。
噴水自販機: 1962年に三共電器（現サンデン）が製造した、ジュースが噴水のように出てくる自動販売機。
ビン自販機: 1972年に三共電器（現サンデン）が製造した、瓶のコカ・コーラを販売する自動販売機。
ホットorコールド自販機: 温かい飲み物と冷たい飲み物を1台で販売できる自動販売機。
うどん・そばの自販機: オートレストランなどで人気があった、うどんやそばを提供する自動販売機。

現代の自販機

たばこ自販機: 未成年者の喫煙防止のためにタスポが導入された自動販売機。
タッチパネル式自販機: タッチパネルで商品を選び、カロリーやおすすめ商品も表示される最新型の自動販売機。
災害対策用自家発電装置付き自販機: 災害時にレバーを回して発電し、携帯電話やスマートフォンの充電ができる自動販売機。

アクセス

鉄道: 東武鉄道赤城駅からタクシーで約20分
* 自動車: 北関東自動車道伊勢崎ICから約20分

まとめ

「わくわく自販機ミュージアム」は、単なる展示施設ではなく、自動販売機の進化と技術革新、そして社会との関わりを深く理解できる貴重な場所です。自動販売機の歴史を辿りながら、その技術や社会貢献について学ぶことができるこの博物館は、大人から子供まで、幅広い層にとって興味深い場所と言えるでしょう。

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