わ・す・れ・な・い

2011年3月11日、未曾有の大災害となった東日本大震災。その教訓を後世に伝え、防災意識の向上に貢献することを目的としたドキュメンタリーシリーズが、フジテレビ系列で放送されています。その名も『わ・す・れ・な・い』。

この番組は、大きく分けて2つのパートで構成されています。一つは「映像検証シリーズ」で、震災発生時の状況やその後の災害対策、防災に関する様々な問題点を検証し、映像を駆使して分かりやすく解説します。専門家の意見も交えながら、多角的な視点から問題点を浮き彫りにし、防災意識の醸成に繋げることを目指しています。

もう一つは「被災地ドキュメント」です。被災地の現状や人々の生活、復興の取り組みなどを継続的に取材し、被災者の方々の声に耳を傾け、その生の声を視聴者へ届けます。震災から時間が経過してもなお、課題が残る被災地の現状を伝えることで、支援の継続や防災への意識を高めることを促しています。

番組開始から10年以上が経過した現在も、『わ・す・れ・な・い』は継続して放送されています。これは、震災の記憶を風化させないという強い意志の表れと言えるでしょう。近年では、NHKやYahoo! JAPAN（現LINEヤフー）といった他メディアとの連携も強化し、より多くの視聴者に情報を届ける努力が続けられています。

2021年以降は、NHKと民放キー局5局による防災プロジェクト「6局防災プロジェクト」にも参加。各局が連携して防災に関する情報を発信することで、より効果的な防災対策の推進を目指しています。このプロジェクトの一環として、2023年9月3日には関東大震災発生100周年を記念した特別番組『イット！×わ・す・れ・な・い特別編　関東大震災100年の真実』を放送。東日本大震災だけでなく、過去の災害についても検証することで、幅広い防災意識の向上に貢献しています。

『わ・す・れ・な・い』は、単なる災害報道番組ではありません。過去の大災害から何を学び、未来にどう活かすべきかを問いかけ続ける、継続的な防災教育番組としての役割も担っています。過去の災害を風化させず、未来への教訓として活かすため、番組制作スタッフは、これからも被災地の声を伝え、検証を続け、防災意識の向上に貢献していくでしょう。番組を通して、視聴者一人ひとりが防災について考え、行動するきっかけとなることを期待しています。

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