アキラ・イオアネ

アキラ・イオアネ

世界最高峰のラグビー選手が集まるニュージーランド代表「オールブラックス」で経験を積み、現在は日本のJAPAN RUGBY LEAGUE ONE、花園近鉄ライナーズに所属するラグビーユニオン選手、アキラ・イオアネ（Akira Ioane）。1995年6月16日、東京都で生を受けた彼は、パワフルなフランカー（FL）として知られている。身長194cm、体重113kgという体格は、コンタクトプレーの多いフランカーにおいて大きな武器となる。

ラグビー一家に育つ

アキラ・イオアネ選手の周囲には常にラグビーがあった。父のエディー氏は元サモア代表選手であり、弟のリーコ氏もプロラグビー選手として活躍。さらに従兄弟のヴィンス・アソ氏もラグビー選手であるという、筋金入りのラグビー一家に育った。このような環境が、彼のラグビーキャリアに影響を与えたことは想像に難くない。
彼の名前「アキラ」は、父が日本でプレーしていたリコーラグビー部の監督の子どもの名前に由来するという特別なエピソードを持つ。自身の出生地である日本との縁は、名前にも刻まれているのだ。

ニュージーランドでの飛躍

イオアネ選手のプロキャリアは、ニュージーランド国内から始まった。オークランドでのプレーを経て、2015年にスーパーラグビーの強豪、ブルーズへ加入。世界のトッププレーヤーが集まる環境で、その実力を磨いた。
ニュージーランドの各世代、各カテゴリーの代表チームにも選出されている。2015年には将来有望な若手としてU20ニュージーランド代表に選ばれ、さらに短時間で爆発的なスピードとスキルが要求される7人制ラグビーにおいても、2014年から2016年にかけて7人制ニュージーランド代表の一員となった経験を持つ。
マオリの血を引く選手で構成されるマオリ・オールブラックスにも、2015年から2018年にかけて、そして2023年と複数回選出。マオリ文化に根ざしたチームでも重要な役割を果たした。
そして、彼の輝かしいキャリアの頂点とも言えるのが、ラグビー界の象徴的存在であるオールブラックス（ニュージーランド代表）への選出である。2017年から2023年にかけて、世界最高峰の舞台でプレー。2024年7月時点で22キャップを積み重ね、世界の強豪とのテストマッチでその存在感を示した。

日本の地での新たな挑戦

ニュージーランドで確固たるキャリアを築いたアキラ・イオアネ選手は、2024年7月、自身が生まれた国である日本への移籍を決断した。彼の新たな所属チームは、JAPAN RUGBY LEAGUE ONEの花園近鉄ライナーズである。
日本のラグビーファンが待ち望んだリーグワン公式戦へのデビューは、2024年12月21日に行われたJAPAN RUGBY LEAGUE ONE第1節、豊田自動織機シャトルズ愛知戦で訪れた。この試合に途中出場としてピッチに立ち、日本のトップリーグでの第一歩を踏み出した。
オールブラックスで培った経験、そして194cm、113kgという体格から繰り出される力強いプレーは、日本のリーグワンにおいて大きな武器となるだろう。フランカーとして、セットプレーでの強さやブレイクダウンでの貢献、さらにオープンプレーでの突破力など、多岐にわたる役割を果たすことが期待される。

まとめ

アキラ・イオアネ選手は、世界的なラグビー一家に生まれ、ニュージーランドの最高レベルで長年活躍した後、日本へやってきたスター選手である。オールブラックスでの豊富な経験を花園近鉄ライナーズにもたらし、チームのパフォーマンス向上に貢献することは間違いない。彼自身のルーツでもある日本で、どのようなプレーを見せてくれるのか、そしてチームをどこまで引き上げることができるのか、今後の活躍から目が離せない。日本のラグビー界に新たな風を吹き込む彼の挑戦は、多くのファンにとって大きな楽しみとなっている。

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