アジア歴史資料センター

アジア歴史資料センターについて

アジア歴史資料センター（略称：アジ歴）は、日本政府の監督下で運営されている機関であり、アジア諸国との歴史的関係に関する重要な資料を電子的に提供しています。このセンターは、明治時代から第二次世界大戦に至る期間の日本の歴史に関する情報を見つけるための貴重なリソースとして機能しており、研究者や一般の方々が利用できるようになっています。

設立の背景と目的

1994年、村山内閣は平和友好交流計画の一環として、このセンターの設立を決定しました。そして1999年、アジアに関する歴史資料を一般に公開するための機関として、国立公文書館の一組織として正式に設立されました。この時から、アジア歴史資料は「我が国とアジア近隣諸国との関係に関わる重要な歴史資料」としての役割を担っています。2001年11月30日に開所して以来、これらのデジタル資料は広く利用され、アジア諸国との相互理解や相互信頼の構築に貢献しています。

資料の収集と公開

アジア歴史資料センターでは、日本の国立公文書館、外務省外交史料館、防衛省防衛研究所戦史研究センターから収集したアジアに関する歴史的な資料をデジタルアーカイブしており、インターネットを通じて誰でもアクセスできるようになっています。2006年には約1,270万画像の資料が公開され、2011年4月には約2,246万画像に増加しました。さらに2016年には2,985万画像以上もの膨大なデータを提供しており、更新は四半期ごとに行われる予定です。これにより、利用者は日本とアジアに関する歴史資料を手軽に閲覧できる環境が整いました。

利用方法と公文書管理法

2011年に施行された公文書管理法により、アジア歴史資料センターの資料を商業出版物や論文に利用する際には、事前の申請は不要となりました。しかし、資料を引用する際には、その出所を明示することが求められます。特に学術論文においては、アジ歴の略称とともに11桁のレファレンスコードを記載することが義務付けられています。

所在地とアクセス

アジア歴史資料センターは、設立当初は東京都千代田区に位置していましたが、2011年9月に現在の所在地である東京都文京区本郷三丁目に移転しました。新しいオフィスは住友不動産本郷ビルの10階です。このように、インターネットを通じた公開に特化した運営になったことに伴い、以前の閲覧室は廃止され、全ての資料はオンラインでアクセスできるようになっています。

まとめ

アジア歴史資料センターは、日本とアジアの歴史的関係を理解するための貴重な資料を提供しており、全国民に向けて歴史の重要性を訴える役割を果たしています。各種資料は日々更新され、多くの人々が利用できるように整備されています。今後もアジア諸国との平和的な関係構築に寄与することを目指して、より多くの情報公開が期待されます。

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