アジア生産性機構

アジア生産性機構（APO）

アジア生産性機構（Asian Productivity Organization: APO）は、生産性の向上をテーマにしたアジア太平洋地域の国際機関です。1961年に政府間協定が成立したことを受けて発足して以来、APOは持続可能な社会経済の発展促進に貢献してきました。現在、21の国家および地域がその活動に参加しています。

成り立ち

APOの設立は1959年の第1回アジア生産性円卓会議で提案され、1961年5月11日に正式に発足しました。この時、アジア地域の生産性向上を図るための取組みが求められた結果、APOが創設される運びとなりました。

加盟国・地域

APOの加盟国は国連のアジア太平洋経済社会委員会（ESCAP）加盟国または地域に限られています。加盟国同士は相互協力の精神のもと、知識や情報、ベストプラクティスを共有しながら、生産性向上に向けた努力を重ねています。加盟国は次の通りです：

• - バングラデシュ（1982年）
• - カンボジア（2004年）
• - 中華民国（台湾）（1961年）
• - フィジー（1984年）
• - 香港（1963年）
• - インド（1961年）
• - インドネシア（1968年）
• - イラン（1965年）
• - 日本（1961年）
• - 韓国（1961年）
• - ラオス（2002年）
• - マレーシア（1983年）
• - モンゴル（1992年）
• - ネパール（1961年）
• - パキスタン（1961年）
• - フィリピン（1961年）
• - シンガポール（1969年）
• - スリランカ（1966年）
• - タイ（1961年）
• - トルコ（2020年）
• - ベトナム（1996年）

APOの活動

APOの主要な活動は、工業、農業、サービス、公共部門などの様々な分野で組織を育成し、人材教育を行うことです。これにより、生産性の向上を促進し、特に中小企業や地域の発展を支援することを目指しています。

戦略的重点分野

APOは特に次の3つの領域に焦点を当てて事業を展開しています：
1. 各国生産性本部の強化
2. 中小企業振興および地域発展の促進
3. イノベーションを主導とした生産性の向上
4. 環境に配慮した生産性（緑の生産性）の普及

現在のAPOの事務局長は2022年9月に就任したインドラ・プラダナ・スィンガウィナタ氏です。彼の指導の下、APOは引き続きアジア太平洋地域の生産性改善のために多角的な取り組みを推進しており、経済の効率化と持続可能な発展を目指しています。

国際連携

APOは各国だけでなく、他の国際機関や大学とも提携しています。協力先にはアジア開発銀行研究所、慶應義塾大学、OECD、JICA、世界銀行などがあります。これらの提携により、APOは生産性向上に関する知識を広め、各地の経済発展を支援しています。

APOの活動はアジア太平洋地域の全体的な生産性の向上に寄与しており、加盟国の経済成長や発展において重要な役割を果たしています。

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