アスファルトフィニッシャ

アスファルトフィニッシャーの概要

アスファルトフィニッシャー（asphalt finisher）は、道路や駐車場などのアスファルト舗装に使用される重要な建設機械です。この機械は、自走式であり、ディーゼルエンジンを動力源としています。フィニッシャーは舗装作業を効率的に行うために特別に設計されており、多くの部品が組み合わさって構成されています。

構造と機能

アスファルトフィニッシャーは、主に二つの部分から成り立っています。一つは合材を積み込むためのホッパーで、もう一つはアスファルトを均等に敷くためのスクリードです。スクリード部分には、合材を広げるスクリューコンベア、加熱装置、そして合材を突き固めるためのバイブレータやタンパが搭載されています。

中小型のアスファルトフィニッシャーでは、スクリードに油圧式の収縮機構が組み込まれており、トラクタ部から供給される油圧力を使って幅を変更できます。これにより、輸送時にはスクリードの幅を狭くし、作業時には必要に応じて幅を広げることが可能です。

トラクタ部は、原動機からの動力を油圧ポンプに供給し、走行用のモータや各種作業装置に圧力を提供します。走行装置には、ゴムタイヤのホイールタイプと履帯のクローラタイプが存在します。ホイールタイプは特に大型特殊自動車としてナンバー登録が可能で、道路も走行できますが、運転には大型特殊免許が必要です。

クラス分けとスクリード幅

アスファルトフィニッシャーは、搭載するスクリードによって舗装可能な幅でクラス分けされます。中大型車両の場合、施工には運転者とスクリードを操作するスクリードマンの二名が必要となります。日本では一般的に6m以下のスクリード幅が使用されていますが、海外では9mや12mといった大型のフィニッシャーも多く見られます。特に大型車両では、幅を変更するためにユニットの着脱方式を採用することが一般的です。

作業の流れ

アスファルト舗装の作業は、まずプラントから現場へ輸送されたアスファルト合材を積んだダンプトラックなどをアスファルトフィニッシャーが押しながら、前方のホッパーに供給します。その後、ホッパーの底部にあるコンベヤーによって合材が後方のスクリードの手前に送られ、スクリューを使用して合材が左右に広げられます。スクリードが必要な幅まで広げられると、敷均す作業が始まります。敷均す際には、スクリードの底板をガスバーナーなどで事前に加熱し、アスファルトの質を維持します。また、スクリードの角度を調整することで、敷き均す厚さを変え、アスファルトの量を増やすことも可能です。

主要な製造・販売会社

アスファルトフィニッシャーは、日本及び海外のメーカーによって製造・販売されています。日本の代表的なメーカーには、住友建機や範多機械があります。また、海外メーカーでもフェーゲルやVOLVO、DEMAGなどが知られています。これらのメーカーが提供するフィニッシャーは、国内外で多くのプロジェクトに使用されています。

様々な技術提携を通じて、最高の性能を発揮するために進化していることもアスファルトフィニッシャーの大きな特徴です。これにより、舗装技術がさらに向上し、より効率的な作業が実現されています。

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