アダルトグッズショップ

アダルトグッズショップの歴史と現状

アダルトグッズショップは、アダルト関連商品を中心に販売する店舗です。「アダルトショップ」や「ポルノショップ」とも呼ばれ、多岐にわたる商品を取り扱っています。その歴史に目を向けると、販売方法の変遷と共に様々な影響を受けてきたことがわかります。

戦後から昭和時代の初期

アダルトグッズショップは、戦後の昭和30年代初頭から姿を現しました。当時、これらの店舗は「大人のオモチャ屋」として知られ、東京オリンピックに向けた社会の変動に伴い、徐々に展開を広げました。主に、電池駆動式のバイブレーターや性交補助器具、さらには海外のポルノ雑誌など、多様な商品を取り扱っていました。

特に1964年の東京オリンピックを境に、アダルトグッズの人気は爆発的に高まり、「熊ん子」と呼ばれた挿入型バイブは多くの好事家に支持を受けました。これにより、アダルト市場全体の拡大が促進されました。しかし、薬事法や風俗営業法に基づく厳しい規制のもと、店舗は警戒心を強め、暗くしつらえられた店内での怪しげなムードが店の特徴となっていました。

他業種との融合

昭和40年代の後半には、エロ系雑誌が登場し、ヌードページを特集したグラフィカルな雑誌が街を賑わせました。この変化により、日本のポルノのトレンドが外人の裸から日本人の裸へと移り変わり、ポルノという概念は徐々に風化していきました。その後、神田神保町で始まった「ビニ本ブーム」が各地に広まり、アダルトグッズショップと融合する流れが生まれました。

このような時期を経て、2000年代には都心部のアダルトショップも新たな潮流に乗り出し、明るくクリーンな雰囲気の店舗が現れました。また、女性客を意識した店舗改装も進み、業界全体のイメージが改善されていきました。

女性市場の誕生

1993年には、渋谷に「女性専門アダルトショップ キュリウス」が登場しました。この店舗は、従来の男性主導のセックス観を覆し、女性の性的快楽への権利を訴える場所として、多くのメディアで取り上げられました。キュリウスの成功は、他の店舗にも影響を与え、1996年には女性のためのバイブレーター「Pラビア」が市場に投入され、実質的に女性向けの商品群が確立されていきました。

現在のトレンド

最近では女性向けの下着や、コスプレ衣装の販売が目立っています。特に、使用済みの女性下着の取扱いは新たなマーケットを創出しています。通常のリサイクルショップでは扱われない未洗濯の下着がアダルト業界ならではの流通形態として確立され、需要のある商品となっています。

また、アダルトグッズショップはインターネット通販と共存しており、店舗で直接商品を手に取ることができる利点は依然として大きいです。こうした環境の中、アダルトグッズショップはますます多様化し、変化に適応し続けています。

おわりに

アダルトグッズショップは、歴史を通じてさまざまな社会のニーズを反映して進化してきました。今日の世界では、多くの選択肢が存在し、性に対するアプローチが変わりつつある中で、アダルトショップの役割は依然として重要であり続けています。

もう一度検索