アップダウンクイズ

アップダウンクイズ

『アップダウンクイズ』は、1963年10月6日に初めて放送され、1985年10月6日までの22年間にわたり、多くの視聴者に親しまれた日本の視聴者参加型クイズ番組です。この番組は毎日放送（MBS）の制作で、NET（現在のテレビ朝日）系列およびTBS系列で放送されました。この番組では、解答者が「ゴンドラ」と呼ばれる特設席に座り、早押し形式のクイズに挑戦します。

番組の開始と概要

番組は、喜劇俳優の市村俊幸が初代司会を務める形でスタートしました。その後、さまざまな制度やルールが設けられ、エンターテイメント性が増しました。解答者が10問正解を達成すると、ハワイへの旅行と賞金が贈られるという特典があります。この企画は1964年の海外旅行自由化に先駆けて考案されました。

番組の進行と収録

毎回6名の解答者が登場し、早押しクイズで競い合います。それぞれの解答者は、独自のランプのある席に着席し、正解をするごとに「ゴンドラ」が一段ずつ上昇します。初期の賞金は20万円でしたが、後に10万円に変更されるなど、さまざまな改訂が行われました。

この番組の収録は毎日放送千里丘放送センターで行われ、原則的に隔週木曜日にまとめて収録されました。視聴者からの応募を受け付ける際、厳正な予選を実施して解答者を選抜するなど、参加者に対して公平な機会を提供していました。

番組の変遷

1975年にはNET系列からTBS系列にネットチェンジを伴って移行し、さらなる全国放送が可能となりました。1983年には20周年を迎え、番組はリニューアルされ、新たに西郷輝彦が司会に就任しました。これにより、番組タイトルが『新アップダウンクイズ』に改名されましたが、新しい名称は半年後には外され、タイトルが元に戻ることとなりました。

クイズの形式とルール

『アップダウンクイズ』にはいくつかの魅力的なコーナーが用意されていました。中でも「シルエットクイズ」は、ゲストのシルエットを見て当てる形式で、視聴者に大変人気を博しました。他にも「ラッキークイズ」や「目で見るクイズ」など、バラエティに富んだ形式が存在しました。

この番組の特徴は、解答者が不正解をした場合、すぐに0点に戻されるという厳格なルールです。競争は際立って厳しいものであり、ただの知識だけでなく、早押しの技術や判断力も求められました。正誤判定には若干の柔軟性もあったため、それによるドラマが生まれる場面も多くありました。

番組の終了と影響

1985年に放送終了を迎え、この時点で番組は1084回に及びました。しばらくの間、特別番組などへの出演が続きましたが、全国ネットでの復活版は制作されていません。最終回では多くの視聴者がこの長寿番組の幕引きを惜しみました。

その後、『アップダウンクイズ』のスタイルはさまざまなクイズ番組や特番でパロディやオマージュとして活用され続けています。今なお、その影響は日本のクイズ文化に息づいています。

もう一度検索