アニマル・コレクティヴ
アニマル・コレクティヴ（Animal Collective）は、アメリカ合衆国ボルチモアで結成され、現在はニューヨークを拠点に活動するインディーロックバンドです。彼らの音楽は、ポストロック、エレクトロニカ、サイケデリック、フォーク、ノイズポップなど、多様なジャンルを横断する実験的なサウンドが特徴です。ポップと前衛の間を自由に行き来するそのスタイルは、常に音楽シーンに新たな刺激を与え続けています。
キャリア初期にはフリーフォークの旗手として注目を集めましたが、その後はエクスペリメンタルミュージックの最前線で活躍する存在へと進化しました。メンバーは4人ですが、作品ごとに参加メンバーが異なるなど、活動形態は固定されていません。各メンバーはアニマル・コレクティヴとしての活動以外にも、ソロ作品やスプリット作品を積極的にリリースしており、それぞれが独自の音楽性を追求しています。また、彼らは自らのレーベル「ポウ・トラックス（Paw Tracks）」を主宰し、他のアーティストの作品も積極的に発表するなど、音楽シーン全体の活性化にも貢献しています。
1990年代半ば、ボルチモアの幼馴染たちが集まって音楽活動を開始したのが、アニマル・コレクティヴの始まりです。メンバーは進学などで各地へ離れながらも、音楽活動を継続しました。2000年8月には、エイヴィ・テア・アンド・パンダ・ベア名義でアルバム『Spirit They're Gone, Spirit They've Vanished』を自主レーベルAnimalからリリースしました。このアルバムは、ボストンやニューヨークに進学していたメンバーが夏休みに地元で集まり、録音した音源を基に制作されました。
2001年7月には、Avey Tare, Panda Bear and the Geologist名義でアルバム『Danse Manatee』を発表。当初は1000枚限定でリリースされましたが、後にファットキャット・レコーズから前作との2枚組CDとして再発されました。同年11月には、エイヴィ・テア、パンダ・ベア、ディーケンの3人でMDプレイヤーを使ったレコーディングを行い、2003年3月にアルバム『Campfire Songs』として発表しました。この作品はCampfire Songs名義でのリリースでした。そのわずか3ヶ月後の2003年6月には、アルバム『Here Comes the Indian』をポウ・トラックスからリリース。この作品にはメンバー全員が参加し、アニマル・コレクティヴとしてのファーストアルバムとして発表されました。この年に行われた2つのリリースは大きな注目を集め、その後のバンドの成功への足掛かりとなりました。
2004年6月には、ファットキャットからアルバム『サング・トンズ』をリリース。エイヴィ・テアとパンダ・ベアの2人で制作されたこのアルバムは、ピッチフォークなどで高い評価を受け、ワシントン・ポストでも取り上げられました。翌2005年8月には、アルバム『フィールズ』をリリース。前作に続き絶賛を浴び、これらの作品の成功によって、アニマル・コレクティヴはフリーフォーク、アシッドフォーク、サイケデリックフォークといったムーブメントの最重要バンドとして認識されるようになりました。
2007年9月には、ドミノ・レコーズと契約し、アルバム『ストロベリー・ジャム』をリリース。全米ビルボードチャートで72位を記録しました。前作からさらにエクスペリメンタルな要素を強めたこのアルバムは、多くの音楽メディアから高い評価を得ました。また、この年の3月にはパンダ・ベアが3枚目のソロアルバム『パーソン・ピッチ』をリリースし、こちらも成功を収めています。
2009年1月には、アルバム『メリウェザー・ポスト・パヴィリオン』をリリース。全米13位、全英26位と、バンド史上最大のヒットを記録しました。アルバムジャケットには、錯視研究者の北岡明佳によるカバーデザインが使用されています。ディーケンを除く3人で制作されたこのアルバムは、サンプリングを駆使したサウンドが特徴で、国内外の音楽メディアから非常に高い評価を受けました。ピッチフォーク、ステレオガム、スピン、MOJO誌、PopMattersなど、各音楽メディアが発表する年間ベストアルバムのリストで1位を獲得するなど、キャリア史上最高の評価を得ました。
2012年8月には、アルバム『センティピード・ヘルツ』をリリース。ディーケンがバンドに復帰し、久々にメンバー4人で制作された作品となりました。
エイヴィ・テア (Avey Tare、本名：David Portner)
パンダ・ベア (Panda Bear、本名：Noah Lennox)
ジオロジスト (Geologist、本名：Brian Weitz)
ディーケン (Deakin、本名：Josh Dibb)
スタジオアルバム
Spirit They're Gone, Spirit They've Vanished (2000年、Animal) ※Avey Tare and Panda Bear名義
Danse Manatee (2001年、Catsup Plate) ※Avey Tare, Panda Bear and Geologist名義
Campfire Songs (2003年、Catsup Plate) ※Campfire Songs名義
Here Comes the Indian (2003年、Fat Cat、Paw Tracks)
『サング・トンズ』 - Sung Tongs (2004年、Fat Cat)
『フィールズ』 - Feels (2005年、Fat Cat)
『ストロベリー・ジャム』 - Strawberry Jam (2007年、Domino) ※全米72位、日本145位
『メリウェザー・ポスト・パヴィリオン』 - Merriweather Post Pavilion (2009年、Domino) ※全米13位、全英26位、日本119位
『センティピード・ヘルツ』 - Centipede Hz (2012年、Domino)
『ペインティング・ウィズ』 - Painting With (2016年、Domino)
『タイム・スキフス』 - Time Skiffs (2022年、Domino)
『イズント・イット・ナウ?』 - Isn’t It Now? (2023年、Domino)
ライブアルバム
『ホリンドアゲイン』 - Hollinndagain (2002年、St. Ives)
Animal Crack Box (2009年、Catsup Plate)
Live at 9:30 (2015年)
Ballet Slippers (2019年)
キャリア初期にはフリーフォークの旗手として注目を集めましたが、その後はエクスペリメンタルミュージックの最前線で活躍する存在へと進化しました。メンバーは4人ですが、作品ごとに参加メンバーが異なるなど、活動形態は固定されていません。各メンバーはアニマル・コレクティヴとしての活動以外にも、ソロ作品やスプリット作品を積極的にリリースしており、それぞれが独自の音楽性を追求しています。また、彼らは自らのレーベル「ポウ・トラックス（Paw Tracks）」を主宰し、他のアーティストの作品も積極的に発表するなど、音楽シーン全体の活性化にも貢献しています。
来歴
1990年代半ば、ボルチモアの幼馴染たちが集まって音楽活動を開始したのが、アニマル・コレクティヴの始まりです。メンバーは進学などで各地へ離れながらも、音楽活動を継続しました。2000年8月には、エイヴィ・テア・アンド・パンダ・ベア名義でアルバム『Spirit They're Gone, Spirit They've Vanished』を自主レーベルAnimalからリリースしました。このアルバムは、ボストンやニューヨークに進学していたメンバーが夏休みに地元で集まり、録音した音源を基に制作されました。
2001年7月には、Avey Tare, Panda Bear and the Geologist名義でアルバム『Danse Manatee』を発表。当初は1000枚限定でリリースされましたが、後にファットキャット・レコーズから前作との2枚組CDとして再発されました。同年11月には、エイヴィ・テア、パンダ・ベア、ディーケンの3人でMDプレイヤーを使ったレコーディングを行い、2003年3月にアルバム『Campfire Songs』として発表しました。この作品はCampfire Songs名義でのリリースでした。そのわずか3ヶ月後の2003年6月には、アルバム『Here Comes the Indian』をポウ・トラックスからリリース。この作品にはメンバー全員が参加し、アニマル・コレクティヴとしてのファーストアルバムとして発表されました。この年に行われた2つのリリースは大きな注目を集め、その後のバンドの成功への足掛かりとなりました。
2004年6月には、ファットキャットからアルバム『サング・トンズ』をリリース。エイヴィ・テアとパンダ・ベアの2人で制作されたこのアルバムは、ピッチフォークなどで高い評価を受け、ワシントン・ポストでも取り上げられました。翌2005年8月には、アルバム『フィールズ』をリリース。前作に続き絶賛を浴び、これらの作品の成功によって、アニマル・コレクティヴはフリーフォーク、アシッドフォーク、サイケデリックフォークといったムーブメントの最重要バンドとして認識されるようになりました。
2007年9月には、ドミノ・レコーズと契約し、アルバム『ストロベリー・ジャム』をリリース。全米ビルボードチャートで72位を記録しました。前作からさらにエクスペリメンタルな要素を強めたこのアルバムは、多くの音楽メディアから高い評価を得ました。また、この年の3月にはパンダ・ベアが3枚目のソロアルバム『パーソン・ピッチ』をリリースし、こちらも成功を収めています。
2009年1月には、アルバム『メリウェザー・ポスト・パヴィリオン』をリリース。全米13位、全英26位と、バンド史上最大のヒットを記録しました。アルバムジャケットには、錯視研究者の北岡明佳によるカバーデザインが使用されています。ディーケンを除く3人で制作されたこのアルバムは、サンプリングを駆使したサウンドが特徴で、国内外の音楽メディアから非常に高い評価を受けました。ピッチフォーク、ステレオガム、スピン、MOJO誌、PopMattersなど、各音楽メディアが発表する年間ベストアルバムのリストで1位を獲得するなど、キャリア史上最高の評価を得ました。
2012年8月には、アルバム『センティピード・ヘルツ』をリリース。ディーケンがバンドに復帰し、久々にメンバー4人で制作された作品となりました。
メンバー
エイヴィ・テア (Avey Tare、本名：David Portner)
パンダ・ベア (Panda Bear、本名：Noah Lennox)
ジオロジスト (Geologist、本名：Brian Weitz)
ディーケン (Deakin、本名：Josh Dibb)
ディスコグラフィ
スタジオアルバム
Spirit They're Gone, Spirit They've Vanished (2000年、Animal) ※Avey Tare and Panda Bear名義
Danse Manatee (2001年、Catsup Plate) ※Avey Tare, Panda Bear and Geologist名義
Campfire Songs (2003年、Catsup Plate) ※Campfire Songs名義
Here Comes the Indian (2003年、Fat Cat、Paw Tracks)
『サング・トンズ』 - Sung Tongs (2004年、Fat Cat)
『フィールズ』 - Feels (2005年、Fat Cat)
『ストロベリー・ジャム』 - Strawberry Jam (2007年、Domino) ※全米72位、日本145位
『メリウェザー・ポスト・パヴィリオン』 - Merriweather Post Pavilion (2009年、Domino) ※全米13位、全英26位、日本119位
『センティピード・ヘルツ』 - Centipede Hz (2012年、Domino)
『ペインティング・ウィズ』 - Painting With (2016年、Domino)
『タイム・スキフス』 - Time Skiffs (2022年、Domino)
『イズント・イット・ナウ?』 - Isn’t It Now? (2023年、Domino)
ライブアルバム
『ホリンドアゲイン』 - Hollinndagain (2002年、St. Ives)
Animal Crack Box (2009年、Catsup Plate)
Live at 9:30 (2015年)
Ballet Slippers (2019年)
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