アニー賞

アニー賞について

アニー賞（Annie Awards）は、国際アニメーション映画協会が主催するアニメーションの分野における権威ある賞です。1972年から始まり、特にアメリカでは「アニメーションのアカデミー賞」とも称されています。この賞は、劇場映画だけでなく、テレビアニメ、OVA、コマーシャルメッセージ、Webアニメなど、さまざまな形態のアニメーション作品に焦点を当てています。

歴史

アニー賞の設立は、アニメーションの重要性を認識したジューン・フォーレイの提案によります。彼女はアニメーション分野にも表彰が必要だと考え、その意見が受け入れられた結果、1972年に設立されました。賞の名称に関しては、フォーレイの夫であるホバート・ドナヴァンが「アニー」と名付けることを提案しました。

しかし、アニー賞の歴史の中で、さまざまな出来事がありました。特に、2010年にはドリームワークス、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ、ピクサー・アニメーション・スタジオの間で、賞選考の投票資格を巡るトラブルが発生しました。この問題は、2011年の第38回アニー賞の際にディズニーとピクサーが賞をボイコットするという形で表面化しました。

賞の種類

アニー賞は、その名の通り多岐にわたるカテゴリーでアニメーション作品を評価しています。主な賞の一部は以下の通りです：

• - 長編作品賞（Best Animated Feature）
• - 一般向けテレビアニメーション作品賞（Best General Audience Animated Television Production）
• - 子供向けテレビアニメーション作品賞（Best TV Production for Children）
• - 短編作品賞（Best Animated Short Subject）
• - VR作品賞（Best Virtual Reality Production）
• - 学生作品賞（Best Student Film）

また、映画部門やテレビ・ゲーム部門でも、視覚効果、キャラクターアニメーション、脚本などの各賞が設けられています。アニメーション界への功績を称えるための特別賞もいくつか存在します。

功労賞

アニー賞では、抜群の貢献をした人物に贈られる賞もあります。例えば、ジューン・フォーレイ賞はアニメ産業への慈善的な活動に対して授与されます。2020年には日本人の堤大介氏、2021年には木下小夜子氏と木下蓮三氏がこの賞を受賞しました。また、ウィンザー・マッケイ賞はアニメの振興に貢献した人々に贈られており、数々の著名な日本人が受賞しています。

主な受賞作品

アニー賞の授賞式は毎年行われており、多くのアニメーションファンが注目します。過去には、宮崎駿氏の『風立ちぬ』や細田守氏の『未来のミライ』など、多くの名作が受賞歴を持っています。

アニー賞は、アニメーション作品とその背後にあるクリエイターたちの創造的な努力と才能を称える重要な場となっており、業界内での地位を確立しています。また、この賞を受賞することは、アニメーション作品にとって大きな名誉とされ、次世代のアニメクリエイターにも影響を与えています。

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