アフタヌーン四季賞

アフタヌーン四季賞について

アフタヌーン四季賞（アフタヌーンしきしょう）は、1986年の創刊以来、講談社の漫画雑誌『月刊アフタヌーン』が主催する漫画新人賞です。この賞は、春・夏・秋・冬の四季ごとに年に4回開催され、漫画家を志す多くの新鋭たちにチャンスを与えています。

システムと選考方法

アフタヌーン四季賞は、応募作品の選考において1次選考と2次選考のプロセスを経て、最終的に「四季大賞」、「審査員特別賞」、「四季賞」、「準入選」、「佳作」といったさまざまな賞が選ばれます。特に四季大賞は毎回必ず選出され、その受賞作品は確実に誌面に掲載されるため、多くの作家にとって非常に注目される存在です。また、四季賞や特別賞も掲載されることが多く、場合によっては佳作に選ばれた作品にも掲載のチャンスが与えられます。

この賞の大きな特徴は、ジャンルやページ数が無制限であることです。これは、応募者が自由に創造性を発揮できる環境を提供することを意味しており、月刊青年誌という位置づけの中で多くの応募数を誇る賞となっています。過去の募集では1回あたり90本から260本の応募が寄せられており、そのレベルの高さも評価されています。

新たな試みと国際的連携

2016年からは、新人漫画家向けに「四季賞チャレンジカップ」が設けられ、特に「連載を描きたい」という強い意欲を持つ新人を対象とした特別枠が設けられました。このカップで大賞を受賞した者には、『アフタヌーン』での連載権が与えられることになりますが、残念ながら以降の大会では大賞受賞者が出ていないため、2018年以降はこのイベントは開催されていません。また、2018年の秋からはフランスの出版社「Ki-oon」と提携し、優秀な新人が海外デビューする機会もサポートされることが発表されました。

歴史と変遷

アフタヌーン四季賞は1986年12月に創刊され、翌1987年には春のコンテストが初めて開催されました。1994年からは応募総数を公開するようになり、同年の秋からは審査員が持ち回り制になり、ページ数無制限の方針に変更されました。2005年からは「アフタヌーン四季賞PORTABLE」が創刊され、大賞受賞作品を含む作品の収録が始まりますが、2012年には廃止されています。

2014年からは、アフタヌーン四季賞の大賞と受賞作品を必ず雑誌に掲載する方針が定まります。そして2016年には四季賞チャレンジカップがスタートし、今後のコンテストがさらなる発展を見せることが期待されました。

選考と受賞者

アフタヌーン四季賞の審査は、編集部に加えてそれぞれ異なる漫画家が毎季行う形式をとっており、これにより多様な視点からの評価がなされることになっています。受賞者には多くの名作を生み出した漫画家が多数存在し、彼らの中には受賞後に名義を変更した者や複数のペンネームを持つ者もいます。これにより、アフタヌーン四季賞は若手漫画家の登竜門として、漫画界の未来を担う新しい才能の発掘に寄与しているのです。

新たに漫画家を志す方々にとって、このアフタヌーン四季賞は挑戦の場であり、多くの夢をかなえるための重要なステップとなることでしょう。

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